menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

経済・株式・資産

第51回「シェールガス革命で変わる世界のエネルギー事情」

会社と社長のための資産管理講座

エネルギーの世界で、中東に依存したエネルギー事情が改善されるかもしれない、革命的な変化が生じている。世界の救世主となりえる、シェールガス革命がもたらす影響を考えてみよう。

シェールガス(以下オイルも含む)とは、シェール(頁岩・けつがん)層に含まれるガスや石油成分を回収して得られる天然ガスや石油のこと。「原油の寿命はあと46年」(IEA(国際エネルギー機関))と枯渇懸念があるなか、シェールガスの出現は、世界のエネルギー地図に変化をもたらす「革命」に相応しい。

この資源は回収に高度技術を要するが、米国中心に日本の総合商社や石油会社・プラント業界も既に開発に参加。米国は、2020年までに世界第3位のLNG輸出国、2040年までに石油輸入がなくなる「エネルギー自給達成」も予想される。

地政学的リスクに脆弱な日本のエネルギー戦略は、カナダのオイルサンド開発を含む北米の「シェールガス革命」により、大きな改善が期待される。ロシア産天然ガス輸入も重要だが、米国とカナダは先進国・民主国家で日本の同盟国。政治的安定性も含め心強さでは、ロシアとは比較にならない。

安定した供給源の多角化は、日本の価格交渉力強化、輸入コスト削減に寄与。マクロ的には、貿易赤字を縮小し、電力コスト抑制により産業競争力を支える。ミクロ的には、資源開発で商社業績を押上げ、川上の石油業界と川下の電力・ガス業界のコストを引下げ、海運業界にLNG輸送需要を喚起する等の効果がある。

世界経済が減速するなか、IT(情報通信)革命による世界経済の長期的成長のように、シェールガスがエネルギー世界全体の革命になり、今後の世界経済を牽引するのか注意深く見守ろう。

以上

第50回「海洋大国日本を資産運用面で再評価すると」前のページ

第52回「新興国の成長を取込む資産運用とは」次のページ

関連記事

  1. 第61回「消費税対策の駆け込み購入はくれぐれも慎重に」

  2. 第78回「来年にかけての懸念事項と投資戦略」

  3. 第69回「現在のドル高・円安を考える」

最新の経営コラム

  1. #1 一流の〈ビジネス会食力〉-前始末で勝負あり-

  2. 第48回 「未来への投資」は数字の外にある

  3. 第212回 税務調査にひるむな!

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. マネジメント

    第97回 『携帯電話メモ術』
  2. 戦略・戦術

    第6回 「香港も今、変化している!」
  3. 税務・会計

    第38回 システム導入で〈経理がやってはいけない3つのこと〉
  4. 経済・株式・資産

    第106回「逆風下だからこそコスト競争力が威力を発揮する」やまみ
  5. サービス

    68軒目 次の時代の予感を感じる若手料理人の星
keyboard_arrow_up