menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

マネジメント

第1回 ほめなければ、人は伸びない、動かせない

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

上から順に「+1,+2,+3,0,-1,-2,-3」だった評価基準を
「+7,+6,+5,+4,+3,+2,+1」と 改めたところ、それだけで社員のやる気が増した企業があるのだという。

「減点主義」
から「加点主義」に変更したという側面はあるにせよ、それまで「-3」の評価だった 人は「+1」に、
「-2」の人は「+2」にといった具合に、ポイントをずらしただけで、そうなったそうである。


これは、心理学者の石川弘義先生が紹介された事で、氏はこの事実をこう解説している。

“生存の欲求に始まって自尊の欲求、あるいは自己実現の欲求、創作の欲求と、人間の欲求は、ちょうど山を登るように
高い所に登ってゆくというのがマズローの説なのだが、マズローのいう自尊の欲求、つまり自尊心を高めたい、誇示したい
という欲求に、この減点法から加点法への切り換えはまったく見事に対応していたということなのだろう…”

氏の解説を待つまでもなく、自尊心ということでいえば、人間誰しも叱られるよりは、ほめられた方がいいに決まっている。


ほめられることによって自尊心はくすぐられるものだ。

このことは、部下にしても管理職にしても同じである。

それゆえ、「8ほめ、2叱り」とか「8ほめ、2注意」といったスローガンに託し、部下であったら上司をほめ ましょう、
上司であったら部下をほめましょうと、ここそこでほめることの大切さを力説しているわけだ。


とはいえ、実際には叱ったり、注意を与えることが必要な場面も出てくる。

部下に問題があった時、上司の態度としては、「何も言わず、無視する」「注意する」「叱る」「怒る」「クビにする」という
5つの態度が考えられる。この中で、最初と最後の「無視する」「クビにする」は論外として、「注意する」「叱る」「怒る」
の間のバランスを取ることが大切になるが、 4つほどポイントを上げておこう。


1,8ほめ、2叱り

部下に対しては、ほめることに8割のウエイトを置き、叱ることは2割にとどめること。これが「叱る」事の前提だ。

2,「ヒト」を叱らず、「コト」を叱る

どんな状況でも人格そのものをけなせば逆効果となる。
「お前が悪い」ではなく、「お前がやった仕事が悪い」というように、「ヒ ト」ではなく「コト」を叱ることで客観性が維持できる。

3,叱ったあとはフォローする

打たれ強いか弱いかといったような、相手の個性を考えたうえで叱る。そして、決してそのままにはしておかないこと。

4,怒る前に叱る、叱る前に注意する

「怒る」は感情そのもの。
「叱る」「注意」になるにしたがって、感情が抑えられ、逆に論理性・客観性が強くなる。
怒ることを全否定するわけではないが、注意や叱りでとどめたい。



新 将命     

第2回 『人気』と『人望』次のページ

関連セミナー・商品

  1. 社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

    音声・映像

    社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

  2. 会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

    音声・映像

    会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

  3. ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

    音声・映像

    ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

関連記事

  1. 第119回 『「時間がない」は、敗者の結論』

  2. 第107回 『ノー!の返事にこそ、気配りを』

  3. 第106回 『無言からは人間関係は生れない』

最新の経営コラム

  1. 第40講 カスタマーハランスメント対策の実務策㉗

  2. 第185回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方108『報告・連絡・相談』

  3. 第136回「もったいない」から発想したビジネスで大チャンスをつかむ(ティーケーピー)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. マネジメント

    第207回 タイミングを掴むために必要な「仕込みの時期」
  2. 税務・会計

    第33回 売上が減ったら忙しい部門へ応援に行け
  3. キーワード

    第79回 ハイブリッド勤務
  4. 戦略・戦術

    第150号 中国の超富裕層は39歳
  5. 経済・株式・資産

    第9回  これからの不動産の価値保全と運用対策
keyboard_arrow_up