一流と呼ばれるリーダーは、「5つのK」を備えているもので ある。
ひとつめは「肯定」、2つめ「謙虚」、続いて「価値観」「感性」 「向上心・向学心」…それぞれの頭文字のKである。
この「5つのK」は、時代や環境がいかに変化しようとも妥協してはならない点である。
まずは、「肯定的」ということについて考えてみたい。
“商品の差別化ができていない、広告宣伝が足りない、営業マンが不足している…だから売れない”云々、
すべての局面におい て、このように否定的にとらえる「だからダメ族」という人種が存在する。
一方では、“確かにしんどい。だけどどういやったらできるか、もう一度考えてみよう”という、
「どうしたらデキル族」タイ プの人もいる。
伸びる人材、伸ばすべき人材は、この「どうしたらデキル族」、つまり、肯定的にものを考える人材である。
ここまでは多くの人が指摘しているし、様々な本にも書かれている。
だが、この段階までの理解にとどめては、前に進むことは 難しい。
一流のリーダーを目指すからには、
何が何でも肯定的にとらえるのではなく、「現状否定・対策肯定」ということを強く意識したいものだ。
では、「現状否定・対策肯定」とはどういうことか。
“いまの立地でいいのか?
いまの品揃えでいいのか?
いまの価格設定でいいのか?
いまの人員配置で?
いまの売り方 で…?”
云々、現状否定とは、現在の姿を疑問視し、クエスチョン・マークでとらえるということである。
もっとも、現状が良くないときは否定しやすいし、誰にでもできることだ。
だが、現状が比較的順調だと、なかなか否定の目ではとらえられないものだ。
もちろん、ここでいう現状否定とは、いい時でも否定の目で見る習慣を身につけることである。
ただし、現状を疑問視し否定してはみたものの、そこでストップしてしまっては、二流、三流のリーダーで終わってしまう。
“どうしたら改善できるか、どうすればよくなるか…”。そこで、対策肯定が大切になってくる。
一流のリーダーを目指すからには、この「現状否定・対策肯定」という姿勢をいつも保ちたいものである。
新 将命