menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

マネジメント

第72回 『関心を示す』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

 経済同友会、交詢社など、私はいくつかの団体に属してきた。できるだけ人間関係を広げ、それを豊かに保ちたいからだ。いくつかの勉強会にも参加している。
こうした会合で出会う方々は、企業リーダーやグローバルな企業で活躍されている方ばかり。そうした方々との触れ合いから、私は有形無形の恩恵を得てきたと感謝している。

会社の同僚とのつきあい、学生時代からの友人との付き合いも悪くはないが、これらの付き合いは、年齢や環境が似通っていて、ついつい、同質であることに甘えてしまう。
いろんな会合に顔を出し、いろんな人と付き合ってみることだ。そのうちに、人を見る眼が磨かれてきて、自分の「ためになる人」と付き合えるようになってくる。


社長になってからも、年に一回は、社外トレーニングに参加してきた。
定評あるルイス・アレン氏の「マネージャーコース」、デール・カーネギー氏の「話し方と人間関係」などのコースでは、たくさんの知己を得た。
こうして培ってきた「人財目録」は、ざっと200人を超えている。
このリストこそ、私にとって、最大の財産であるし、ひそかに誇りにも思っているものだ。


そうして知り合った方々には、不定期的にではあるが、ときどき、お互いに電話をしたり、メールを送ったりで連絡をとっている。
親しい人とは、機を見てランチを一緒にとるようにしている。夜、会おうとするとなかなか調整がつかないが、昼間なら時間をとりやすいのだ。

相手への積極的な関心を示すことを、「ストロークを与える」という。

大事な人であるなら、相手への関心を積極的に示すべきだ。そのくらいの努力をしなければ、せっかく知り合った相手との関係は育っていかない。

伊勢丹のカリスマバイヤーから福助社長、イトーヨーカ堂と転身、活躍している藤巻幸夫さんは、超多忙でありながら、こまめに手紙を書くことで知られている。
「ふっと思い出した人には、すぐに手紙を書くんです。人は案外、手紙をもらうと嬉しいものでしょう」
というのだ。

昼をはさんで二時間ぐらいの時間ができそうな日、私は知人に電話を入れ、ランチデートを申し込む。
これは、きわめて有効なストロークだと思う「都合がつかないんだ」と不成立に終わったところで、「君に会いたいと思った」という私の思いは十分に相手に伝わるはずだ。

デートが成立すれば、もっとよい。人間は不思議な生きものだ。お互い、元気な顔を見ながら一緒に飯を食う。それだけで、無沙汰が一気に消えてしまうものだ。

 

第71回 『「聞く」技術』前のページ

第73回 『おカネとヤル気の法則』次のページ

関連セミナー・商品

  1. 社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

    音声・映像

    社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

  2. 会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

    音声・映像

    会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

  3. ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

    音声・映像

    ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

関連記事

  1. 第126回 『本をメンターにする』

  2. 第5回 人を評価するモノサシ

  3. 第102回 『コミットメントとは?』

最新の経営コラム

  1. 楠木建が商売の原理原則を学んだ「全身商売人」ユニクロ柳井正氏

  2. 第10講 WILLとMUSTをCANに変える:配属に不満がある社員とどう関わるか

  3. 第147回『紫式部と藤原道長』(著:倉本一宏)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. キーワード

    第16回 越境EC
  2. マネジメント

    第18回 リーダーの『三識』
  3. マネジメント

    逆転の発想(33)楽市楽座(織田信長)
  4. 社員教育・営業

    第86講 クレーム対応成功の法則はまず『親身的対応7つの手順』で運ぶこと(14)
  5. キーワード

    第79回 「腐っても鯛」とは言うが《腐った鯛は食べてはいけない!》~東芝・日本郵...
keyboard_arrow_up