ダラスにやってくると
商売の成長性を感じます。
いま、キングダムが流行っているそうですが
あの中で描かれている
戦国時代の戦いには
気持ちで戦局が変わることが上手に描かれています。
商売もまったく同じで
だからこそ、孫子の兵法が今でも
読まれ続けているのです。
そんな中、
ダラスでは
拡張性、つまり将来どうなるというのが
わかればわかるほど
人は、可能性を感じ
人が集まるんだということを
目の当たりにしました。
ダラスは、テキサス州です。
毎年勉強に来ているテキサスです。
(飛行機の中から)
なぜ、毎年来ているかというと
実は、
もう他界した、元上司で
船井総研の役員で、飲食店のコンサルティングを数多くしていた方が
コンサルタントを続けるなら
テキサスは
見続けろと
テキサスを定点観測、ベンチマーキングすることを
教えてもらっていたのです。
今では
アメリカの中でも、もっとも経済成長している州です。
今回はそれがなぜなのかをじっくり見ることができました。
テキサスで今回の学びは
・集まるのは、拡張性
・集まるのは、期待、離れるのは期待外れ
・ディズニは、未完成
・新しいものを実験する
・言葉の刷り込み(何が大切か?)
・名前→従業員を思っている表現
・同時に数値の刷り込みも大切
テキサス州は
アメリカのちょうど中間に位置し
アメリカのどこへ行くにも行きやすい場所です。
(赤い部分が、テキサス州)
48時間でアメリカの95%にものを届けられるそうです。
そして、2016年7月からの1年で
もっとも、人口が伸びたのは
1位 フリスコ(ダラス都市圏)
2位 ニューブローンフェルズ(サンアントニオ都市圏)
3位 フラッガービル(オースティン都市圏)
と、3位までをテキサス州が独占し
それ以外にも
6位、ジョージタウン(オースティン都市圏)
9位、マッキニー(ダラス都市圏)
11位、フラワーマウンド(ダラス都市圏)
13位、シーダーパーク(オースティン都市圏)
と、続いています。
地政学的に良いのはもちろん
いろいろな兼ね合いの結果
人口が伸びているのです。
全米にある本社が、140社もあるのもすごいです。
その理由は、法人税と、所得税の州税が
全米で唯一、ゼロということがあります。
それだけで本社を移転することはないですが
それだけではない条件があったので、どんどん移転し
その結果人口も伸びているようです。
税金、地政学、学力の高い人が住んでいる
この3つが重なり合い、発展しているのです。
有名な会社だけでも
at&t
サウスウエスト航空
テキサスインスツルメンツ
エクソンモービル
アメリカン航空
ホールフーズマーケット
シスコ
ケンタッキー
ピザハット
ヒューレット・パッカード
JPモルガン
トヨタ北米本社など
(ケンタッキーとピザハット本社)
(本社が多く、Headquarter(本社)通りという通りがある)
他の理由で、
これだけ人が集まるのはなぜか?
これは、我々中小企業にも考えるべき事ですが
拡張性です。
これから、広げられる!
これから、広がるかも!
この思惑が人を動かすのだというのを
つくづく感じたのです。
これは、土地が広くて拡張できるという、物理的なこともですが
それ以外に
未来計画が拡張性あるかどうか?
つまり広がりがあるかどうかが大事です。
人と会ってても
「この人と付きあうと世界が広がるかも」
という人に人はついていきます。
この部分は中小企業の経営者は
ぜひ、学ぶべき事です。
そして、もう一つ
すごく勉強になったのが
サウスウエスト航空の
従業員を働きやすく、そして、モチベーションを上げる技術です。
(サウスウエスト航空本社の受付)
●言葉の刷り込み(何が大切か?)
壁には、自分たちが大切にしたいことが至る所に貼ってあります。
ミッション、ビジョンはもちろん
(ミッション、ビジョンがたるところに貼ってある)
大切にしたい言葉など
(壁の言葉、心無しでは、単なる機械だ)
(壁の言葉:どこへ行くのも、心と共に)
それは、会議室の名前にも反映されているのです。
(会議室の名前が、「我々の目的」部屋の中には目的が書いてある)
自分たちにとって
何が大切か?
言い続けないといけないことは何か?
これは、すごく大切なことです。
●名前→従業員を思っている表現
そして、従業員が「大切にされているなー」と感じる仕掛けが
面白いのです。
それは、従業員の名前を何かあると全面に出すのです。
今回は、
新しいビルをつなぐために長い渡り廊下が
できていたのですが
そこに、
壁に全従業員の名前が刻まれているのです。
(渡り廊下に貼ってある、名前)
単純なことですが、嬉しいことの一つではないでしょうか?
飛行機に全員の名前を記載して飛ばしたこともあるのです。
(飛行機の中の荷物を入れるところの蓋に名前が刻まれている)
これは、我々もすぐできるのではないでしょうか?
●同時に数値の刷り込みも大切
そして、仲良し倶楽部にならないための工夫もすごいです。
ここの会社は至る所に3つの数値が掲示されています。
それは、売上げとかではないが
売上げ、利益に直結する数値です。
ここでは
オンタイム率、バッゲージロス率、クレーム率
これをみなが意識できるようになっています。
(数値の掲示)
口を酸っぱくして、言い続けるのでは無く
自然に、潜在意識に入り込むようにするのはどうしたらよいか?
これを意識して、会社の壁を使うと良いのです。
もっと、もっと、楽しい会社を目指して、ひと工夫をしてほしいと思います。
「継続経営 百話百行」の記事一覧
- 2024.10.18第81回『継続経営の真髄』~お客様に長く愛される経営とは?~
- 2024.05.10第80回『世界は、ますます二極化する。人を介すビジネス、人を介さないビジネスに分かれている!』~6カ国、8都市視察報告~
- 2023.12.22第79回『人口減少時、中小企業の戦略が見えてきた!』 ~ヨーロッパ視察でわかった。人口が少なくてもできるビジネス~
- 2023.09.29第78回『今、日本と海外はどう動いているのか?』~北海道、沖縄、韓国ソウル、インドネシア視察報告~
- 2023.09.15第77回『中小企業のためのDX(デジタルトランスフォーメーション)』 ~なぜ、中小企業のDXが失敗するのか?~