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マーケティング

第3回 MIPで下請けを脱する(その2)

ロングセラーの玉手箱

 丸高工業のMIP開発の続編です。
 
 既存市場の奪い合いではなく、「新しく、かつ強いニーズのある市場」をつくる。これが下請けを脱し、価格の決定権をもつ経営をする条件です。
 
 しかし、「新しく、かつ強いニーズ」をどう見つけるか…これは消費者の深層心理に埋もれている潜在ニーズを掘り起こすのです。
 
 現代はモノあまりの成熟社会ですが、消費者のニーズは多様化しているため、深層心理を探れば今だ充たされていないニーズはじつはゴロゴロあります。このニーズに応える画期的アイデアを商品・サービスのカタチで実現できれば、10億円規模の新市場はいくらでも創れます。
 
 詳しい方法論は、新著「30年売れて儲かるロングセラーを意図してつくる仕組み」に譲るとして、丸高工業は見事、この「新しく、かつ強いニーズ」を見つけることに成功しました。
 
 丸高工業が発見したのは、「改修工事の騒音を出さない」という強いニーズです。
 
 これまで「工事に騒音はつきもの」と当然視されていましたが、これは重大な問題です。病院や学校など絶対に騒音を出してはいけない建物の改修工事は、休日や深夜しかできないことが多いです。
 
 丸高工業は、「騒音という重大な問題を解決して、改修工事をする」という「新しく、かつ強いニーズ」に真正面から挑み、これをクリアする技術「消音改修」という画期的な新商品を開発しました。
 
 このMIPにより、これまで休日や深夜にしかできなかった作業ができるようになりますから、工期は他社に比べ圧倒的に短く、費用も安くなります。これは丸高工業にしかできないことですから、大手ゼネコンからも指名受注がきます。
 
 あるとき将棋会館の改修工事の相見積もりをしたとき、競合の半分の工期と金額を提示して、依頼主に「絶対に納期は遅らせられない。本当に任せていいんだな?」と詰め寄られたと、同社の高木社長は笑いながら話してくださいました。
 
 もちろん工事は完璧に仕上げ、将棋会館の方にものすごく喜んでいただけたと胸を張ってスピーチされていた姿を見て、少し目頭が熱くなりました。
 
 スピーチの最後に高木社長は、「MIPを開発するまでに5年の月日を要しました。なかなか結果出ず、しかし、成功するまであきらめずに本当に良かった。まず大事なのは経営者が腹をくくること。それが成功の秘訣です」と力強くおっしゃいました。
 
 
 
 
 
梅澤氏が中小企業の経営者のためにMIPの全貌を初公開した書
『30年売れて儲かるロングセラーを意図してつくる仕組み』
 
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