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社長業

Vol.132 「社員が武器をもつ」と、やっぱり強い会社になる

作間信司の経営無形庵(けいえいむぎょうあん)

 3日前に、工業団地内にある社員30名ばかりの工場を訪ねた。
 
 ご存知の通り、正直暇である。昨年の7~8月をピークとするところも多く、その会社でも9月を境に、現在40%前後の稼動であった。
 
 N社長いわく「それでも、この地域で少なくなった仕事が、何とかウチに集まっているから凌いでいける。月次はまだ赤だけどね!」と。
 
 この会社も雇用維持のための給付をもらうためもあり、社員教育をやっているが、もともとそんな理由でなく、社員に会社で必要な資格を取らせていた。    
 
 結果的に、日本人の社員でほとんどが、なんらかの有資格者とのことで、2回も3回も落ちる社員もいてあきらめかけたが挑戦させ続けたのが良かった。受験費用も高いものでは10万~15万もするが、3回はさすがに考えたとのこと。
 
 合格の秘訣を聞いたが、聞けばなるほど「当たり前だと合点がいった」ウチの社員は、あまり学生時代に勉強したことが無い。それに仕事が終わって、自宅で 勉強しろと言ってするわけも無いし、ましてや女房子供が騒いで、ビール一杯飲んでしまったら社長の俺でも無理だ。
 
 そこで会社で社員の資格持ちが、講師になり就業時間をすこし削って勉強時間にあて、試験に出るポイントを集中的に教え、合格テクニックも何とか少人数で手取り足取り指導し続けた。
 
 クレーンにしても、フォークにしても実際に使えても資格が要るし、何より筆記試験になると全く歯が立たなかった。しかし仕事内でやっていくと何とかなった。
 
 結果、事故が減った。コスト削減も大事だが、事故がないのが一番のコストダウンになり、社員も自信をもって、プライドをもって仕事に取り組んでいる。
 
 普通、相当に汚い現場が一般的な業種であったが、3Sへの取り組みが見て判るようになっていた。大手の社員さんが工場監査に来られても、安心して帰られると聞く。
 
 何の事業でも必要な資格が多くなった。規制は緩和ではなく強化に向っていると思ったほうが正しい。有資格者でも、次の新しい技術をマスターしに行くかといえば、めったにお目にかからない。いろんな理由をつけて結局やらない。
 
 これからの武器を、社員の自主性に任せてはいけない。仕事のなかで取らせる工夫も事業の大事な要素になる。車通勤も勉強の機会を奪う一つであるが、人間一人で頑張れるほど意思は固くない。
 
 自分を振り返れば良く判る。みんなで渡れば恐くないとは、けだし名言である。
 
(2009年4月15日配信)

 

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