昨年、ひざの手術を行ったタイガーウッズが復帰し、準メジャー大会であるメモリアルトーナメントで
見事に優勝を飾りました。
復帰後してからのタイガーウッズは"今一つ"との声が至る所で上がっていましたが今回の優勝が
全てを吹き飛ばした、と言えるほど見事な勝ちっぷりでした。
多くの方がご存じのとおりタイガーウッズは昨年、疲労骨折によりヒザの手術を受け戦線を約10か月も離脱していました。
生死を分けるような手術ではありませんでしたが、アスリートが自分の体にメスを入れるということは
我々とは全く意味が違います。
理由は2つあります。1つは「元の状態に戻せるのか?」
たとえ肉体的に完治をしても長い間プロスポーツ選手が競技から離れることとはとても恐怖であり、
また事実、このブランクから元に戻れず引退していった選手が山ほどいます。
もう1つの理由は「たとえ元に戻ったとしても、もう一度、同じケガをしないか?」という恐怖に常につきまとわれます。
この不安を感じてしまうと理屈では大丈夫なのが分かっていても本能的にかばってしまい思い切ったプレイが
できなくなってしまうのです。
これらのことを考慮すると、想像できないような不安とリスクがケガには付きまとうものです。
しかしタイガーウッズはこれらのプレッシャーをあっさりと跳ねのけて見事に結果を出すことができました。
あれだけ結果を出せず、あれだけマスコミが騒いでいた時でさえ、それを冷やかな眼で見ながら
"自分の最高の復帰は時間の問題"と断言し続けることができるタイガーウッズの自信とはどこから来るのか?
結果が出ていない状態でさえ、なぜ自分を信じることができるのか?
そこにはタイガーウッズの父親の存在が大きく関係します。
タイガーウッズの父アールウッズはタイガーウッズが幼いころから
"他人の言葉に耳を傾けるな。他人の期待にこたえようとするな"と教育してきました。
一見、タイガーウッズほど期待に答えている人はいない気がするのですが他人の期待を一切無視し、自分の可能性を
信じ、自分を高めることに完全にフォーカスすることが結果的に人の期待にこたえることになっているのでしょう。
この順序の違いがお分かり頂けますでしょうか?
それはちょうどゴルフのラウンド中にスコアを無視し目の前にあることだけに集中することに似ています。
ゴルフとはスコアのスポーツです。しかしスコアにこだわり目の前にあることに集中できない人は
決して良いスコアを出すことができません。
スコア(結果)を無視し、今、自分ができることにフォーカス(集中)することが結果的に最も良いスコアで上がる
コツなのです。
この原理はビジネスでも同じですね。
現在、アメリカの不動産はご存じのとおり大変なことが起こっています。
私自身が関わっているセンチュリー21という不動産組織内でもスコア(結果、業績)のみにこだわって
集中力を失っているエイジェントがたくさんいます。
反対にスコア(結果)のみにこだわらず、今、自分のできることにフォーカスしているエイジェントもいます。
この異なった2つのタイプは明らかに違った場所に向かって動いていることは確実です。
結果が出ない時ほど自分の能力に疑いを感じてしまいがちですが、今こそ外的要因よりも自分自身が
できることにフォーカスができた時にタイガーウッズの様なメンタリティーを感じることができるのではないでしょうか?