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第62号「有効な時間 短時間の方がフォーカスできる不思議」

米国スポーツ・ビジネスに学ぶ心理学

先日アメリカ人と話をしていた時、“なぜ日本人は自分の睡眠が短いことを自慢するの?”と聞かれたことがありました。

何か笑ってしまいそうは話ですが、思い起こしてみると確かに学生時代を含め自分が寝ていないことを自慢したり、苦労話を自慢したりする会話がよくあったような気がします。

その最たるものが労働時間。“昨日徹夜して○○時間ストレートで仕事したよ”

“うちの会社は○時に帰る社員などいないよ、皆遅くまで仕事しているよ”などは今でも確かに頻繁に耳にする言葉です。

しかしなぜこの様なことを自慢したくなるのか?普通に考えれば労働時間が長い=素晴らしいこと、あるいは労働時間が長い=体を酷使して頑張っている、ことを伝えたいという心理があると思われますが、実際に労働時間が長い=本当に良いことなのでしょうか?

いくら会社にいる時間が長くても何も生まないのであれば意味はありません。問題は当然ですが中身の問題のはずです。

しかし多くの人が実際に何をどの様にしたらよいのか?が明確にないため多くの時間を無駄にしてしまっているのが現実ではないでしょうか?

私は1つには時間がたっぷりありすぎるというのも皮肉にも我々の能力発揮の足かせになっていると思います。

実際に以前“何をしていいのかイマイチ分からない”と言う会社員の人に“もし13時間しか会社に行けなかったらどうする?”と質問したことがありました。

今までは会社に行って1日の長い時間をどう潰そうか、を考えていた人達が1日たった3時間しかないとなると一気に話が変わります。

9時に出社したら12時には退社しなければなりません。そうなると今まで止まっていて思考回路を稼働させるしかなくなるのです。

すると本人が思っていたより色々なヒラメキがあり、自分のやるべきことの優先順位、何が最も大事な事で、何を後回しにして良い、などを理解しはじめると今までとは全く違った景色が仕事の中に見えてきたいのです。

昔から大事な用事は忙しい人に頼め、という格言がありますが、正にその通り忙しい人ほど正しい思考回路を使って仕事をするので、正確に頼まれごとをこなしてくれるというわけです。

皆さんはどうでしょうか?1日の中で無駄に過ごしている時間、インターネットをず~と見続けたり、同じニュースを何度も見たりしていませんか?

クオリティーの高い時間の使い方、今一度考えてみてください。

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