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第44号 「感情のコントロールが上手な人」

米国スポーツ・ビジネスに学ぶ心理学

プロアスリートにコーチング活動を行っていると、いかにプロであっても感情のコントロールをすることが
簡単でないかを目の当たりにします。
特に自分に"正義"がある時の感情はとても強力です。

例えばピッチャーが投げたボールが絶対にストライク、投げた本人も、バッターも誰もベンチも観客さえもが
ストライクと思っている時に審判から"ボール"の判定が下される時、ピッチャーなら誰でも失望や怒りを
反射的に感じてしまうものです。

"しっかり見てくれよ""何であれがボールなの?""ビデオで確認してみなよ"などなど怒りの感情はどんどん湧いてきます。
しかし問題はここからです。この誤審に対して自分がどの様な影響を受けるか?
誤審によってメチャメチャになってしまうプレイヤーもいれば、全く不運を引きずることなく
プレーを続けることができるプレイヤーもいます。

この差は一体どこからくるのでしょう?
それは誤審の後で自分自身にどの様な質問ができるかで決定するのです。

その質問とは"今、自分にとって一番大切なことは何か?"です。
怒りの後でもここにフォーカスを戻せる人は大きく崩れることはありません。

人は自分に正義がある時ほど他人の悪さを証明したい、と思ってしまいがちですが
この例の状況で言えば最も大切なこととは'いいピッチング'をすることであります。
審判がいかに間違っているかを証明することなどは二の次、三の次で、誤審の影響から自分のピッチングに
悪影響を及ぼしてしまったら元も子もありません。
誤審から崩れるピッチャーは"どこに眼をつけてるんだ!""絶対にストライクだよ"
"絶対に自分は悪くない"などの会話がいつまでも続きます。
下手もしたら審判の誤審のせいで自分のピッチングが悪くなったことを無意識に証明しようとする選手もいます。

しかし引きずらないピッチャーは"自分が一番求めている結果とは何か?"を明確にし、
今、自分が誤審を責めることは自分にとってプラスになるかマイナスになるかを理解しています。
ですからいつまでも引きずらず済むのです。

我々もこの例のように人から誤った判断をされたり、理不尽な言葉、状況に身を置かれることが必ずあります。
しかしそこで自分の感情をコントロールできるか、できないか?の決定的な差は自分がいる状況で
最も自分の得たい結果を理解しているか否かです。

自分の正義の主張だけで感情のコントロールができない人は人生の中でも大きなものを失います。
是非、感情的になる場面があったらこのテーマのことを思い出してみてください。

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