「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆
前回、「メールの気配り」についてお話しました。今回は「表情とジェスチャー」についてお話します。この表題はどちらも言葉を介してのコミュニケーションではありません。
表情筋は骨と皮膚とを繋ぐ筋肉ですが、身体の筋肉と違いとても薄いです。しかも顔の中に30以上の表情筋があります。ただ残念なことに私たちはその30パーセントくらいしか使っていないのが現実です。100点のテストで30点の答案がかえってきたとき、皆様はがんばったと思いますか。そのようなことはありませんね。これでは人とのコミュニケーションにとって問題があると思いませんか。私が表情筋で皆様に一番お伝えしたいのは、自分に大きなメリットがあるということです。ニコッとすると表情筋が動いて脳に刺激が伝わり、免疫細胞であるNK細胞が活性化します。これは医学的にも証明されていると伺っています。
次に「ジェスチャー」、身振り・手振りです。ジェスチャーの動きが大きすぎると、話す内容よりその仕草が気になってしまいます。無意識に動かしてしまう手を、元の手の位置に時々戻すことを覚えておくと、ジェスチャーを使っても落ち着いて見えます。
頷きもジェスチャーの一つですが、研修の中で、「聞いています」を表す頷きですが、以前より少なくなっているように思えます。頷きはコミュニケーションのスキルの一つである認識が、薄くなってきているのかも知れません。
また、ジェスチャーは国や文化によって違いがあります。手のひらを上にして指を揃ええてを動かすのは、アメリカやイギリスではでは「こっらに来て」を意味します。手のひらを下にして指をそろえて動かすのはアメリカでは「あっらに行って」です。これらの仕草を見た瞬間、反対の反応をしてしまいそうですね。
他に「わたし」を意味するジェスチャーは、日本では鼻のあたりに人差し指をあてますが、アメリカ人には「鼻でもかゆいの」と思われてしまいます。アメリカ人の「私」は親指で胸をさすか、軽く胸に手をあてます。また、宗教的な意味で知っておくとよいのが、スリランカのような仏教国の場合、頭はスピリットのある神聖な場所とされているので、小さなお子さんをみて思わず可愛いと頭を撫でてしまうと、大変失礼になります。
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