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戦略・戦術

第217号 3900円+890円

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 この数字は、Amazonプライム会員の年会費(3,900円)と、即日配送サービス「Prime Now」の1時間以内配送の料金(890 円)である。これは、午前6 時から深夜1時まで、生活必需品や趣味・嗜好品、ギフト用品など約1 万8,000 点の商品を1時間以内に届けるサービスだ。注文にはスマートフォン用の専用アプリ「Prime Now」が必要で、注文は1 回当たり2,500 円以上、商品は1個から購入できる。
 
 現在のサービス対象エリアは、関東は東京都8区と2市、川崎市の2区、神奈川県の14区、そして関西は大阪市の17区、兵庫県の2市などで、エリアは順次拡大予定である。このサービスは、飲料や冷たい酒、手軽に食べられるサイズのスナック類が人気を集めており、子育て家庭には、ベビー用歩行器など大型商品も好評だという。
 
 このような、ネット通販大手による“配達時間競争”は過熱する一方で、家電量販店業界や小売業界にも波及している。たとえば家電量販大手のヤマダ電機は、昨年10月、東京八重洲北口に高級志向を打ち出した新型店「Concept  LABI  TOKYO」をオープン。中央区・千代田区・港区を対象に、小型・大型家電や消耗品、生活用品を最短3時間で届ける「スーパーエクスプレス」を開始し、注文を受けると店舗の社員が配送するそうだ。
 
 同様にヨドバシカメラも、昨年9月、中野区・杉並区・新宿区の3区で、6時間以内に注文商品を届ける「エクスプレスメール便」を開始しており、都内23区全域だけにとどまらず、地方都市への拡大も視野に入れている。
 
 一方、楽天においても、昨年9月、楽天ブックスにおいて、1都7県を対象に注文当日に配送する「あす楽当日便」を開始したほか、商品の受け取り場所の多様化も順次進めており、駅や郵便局に設置した専用ロッカー「楽天BOX」の運用を行っている。またセブン&アイ・ホールディングスの「オムニセブン」も、国内最大のコンビニ網を持つ強みを生かし、店頭受け取りや無料返品サービスにより、ネットと有店舗の融合を進めているのは、ご存知の通りである。
 
 このように、家電量販店やネット通販大手では、打倒アマゾンを掲げ、商品をできるだけ速く注文者の手元に届ける策を講じ、そのスピードにしのぎを削っている。商品の在庫保管や再配達コストも大きいため、スピード配送と受け取り場所の多様化は、ユーザーと企業の双方にとって、ネットショッピングに欠かせない、より重要な要素になってきている。
 
 
 
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