menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第237号 機会損失を減らす「注文受付時間」とは

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 いま、多様化する消費者のライフスタイルに合わせ、通販会社の注文受付時間が変化している。一般的にフリーダイヤルの注文受付は、会社の始業時間となる9 時から終業の18 時迄で、日曜・祭日は休みという通販会社が一番多いが、近年、会社ごとに様々な時間設定になってきている。もちろん、自動応答ではなくオペレーター応答による電話受付だ。
 
 たとえば、中高年以上の女性顧客をターゲットとする再春館製薬所の受付時間は、年中無休で8時~22 時。また幅広い年齢層に支持されているDHC は、年末年始を除き24 時間受付となっている。そして、自社のチョコラ・ユベラブランドを扱っているエーザイ通販の受付時間は9 時~21 時迄で、朝刊全5 段の新聞広告では、『朝9 時より電話受付中!』というキャッチコピーをヘッドに大きく表記している。 
 
 一方、プロモーション期間だけ、通常とは異なる受付時間を設定するケースもある。健食通販の世田谷食品は7 時~22 時迄と、通常も一般的な受付時間よりかなり長いが、さらに折り込みチラシでは『受付人数を増やして、本日朝4 時から受付開始!』と、赤い大きな文字で強調しており、シニア向けの時間設定を最大の“ウリ”にしている。
 
 やはりシニア層は朝早く起き、朝食の時間になるまでゆっくりと新聞やチラシに目を通す人が多いのだ。一方、主婦層は、朝は忙しく昼間は外出することが多い。自分の時間を持てるのは20~21 時以降という調査結果もあり、くつろいでいるその時間帯に「ほしい!買いたい!」という気持ちが起こりやすい。そのため、化粧品や健食通販会社では、夜間の受付時間を延ばす会社が増えている。
 
 このようにターゲット層のライフスタイルを知り、注文しやすい時間帯を考慮して受付時間を設定することで、機会損失を減らすことができる。これも売上最大化を図るための重要な施策である。
 
 
 
書籍 白川博司著 『中国通販成功マニュアル』 好評発売中

第236号 地方企業こそ、協業と公的支援の活用を前のページ

第238号 1兆4,845億円次のページ

関連記事

  1. 第172号 創業者ならではの大改革とは

  2. 第222号 7.3%

  3. 第168号 個人情報の二次利用

最新の経営コラム

  1. 楠木建が商売の原理原則を学んだ「全身商売人」ユニクロ柳井正氏

  2. 第10講 WILLとMUSTをCANに変える:配属に不満がある社員とどう関わるか

  3. 第147回『紫式部と藤原道長』(著:倉本一宏)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 社長業

    第11回「失敗よりしてはいけないこと」
  2. 教養

    2013年1月号
  3. 仕事術

    第63回 2017年は有機ELテレビ元年!
  4. 教養

    第11回 『最後の大独演会』(鼎談集/立川談志・ビートたけし・太田 光)
  5. 健康

    第19回 蔦温泉(青森県) 梅雨と蛍の時期に訪れたい足元湧出泉
keyboard_arrow_up