menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第201号 業務の自動化とCRM戦略

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 通販コンサルタントを始めてから、20 年が経過した。その間に、通販業界はネットの進化とともに大きく変遷し、当然のことながら、依頼企業や私のコンサル内容も大きく変化してきた。
 
 最初の10 年間は、消費者と接点を持たないメーカー企業が、利益率の高い「B to C 通販を始めたい」という依頼がほとんどだった。
 
 その後は、建設資材や物流、アパレルなどを本業とする企業が、既存事業とは全く別に通販事業部を立ち上げてOEM で自社商品をつくり、通販に新規参入するといった依頼が目立っていた。
 
 そしてここ2、3 年は、一般企業から通販システムを活用して販売ルートを開拓してほしいという需要が高まっている。企業の目的は、B to B、B to C の通販事業ではなく、営業の一部の業務を効率的にシステマチックに実施できる通販システムを導入して、「得意先を増やす」ことにある。
 
 たとえば、リストデータを基にDM や電話、FAX を使ってマーケティングを実施する等、通販会社が行っている通常の業務を既存の営業活動に組み込む手法である。この現象は、ネット通販の普及やIT の進化により、通販という販売スタイルがシステムとして確立したことの表れでもある。
 
 このようにコンサル先の業種業態が多様化したことで改めて感じることは、新規客の獲得はもちろん、“既存顧客との関係強化”や“休眠顧客の掘り起こし”は、すべての商売に共通するということ、そしてこのようなCRM 戦略は、効率化一辺倒では、決して上手くいかないということだ。
 
 これからは、どんな企業においても、リストをはじめとするデータを活用した販促業務の自動化と、パーソナライズした人的な顧客との関係強化が欠かせない。要は「自動化+マンパワー」バランスによる効果の最大化をいかに図るか―という視点が、経営者に求められているのである。 
 
 
書籍 白川博司著 『通販成功マニュアル』 好評発売中
 
書籍 白川博司著 『中国通販成功マニュアル』 好評発売中

第200号 ネット注文商品の『店頭受け取り』前のページ

第202号 白川流「アウトソーシング先発掘方法」とは次のページ

関連記事

  1. 第255号 店舗数が逆転した「無印良品」の海外戦略

  2. 第232号 中国・越境ECの行方

  3. 第176号 進化する「静脈物流」

最新の経営コラム

  1. 第89話 打開策は、ふとした発想から

  2. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年12月4日号)

  3. 第66回 『明治人と胆力』

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. マネジメント

    情報を制するものが勝利を手にする(10)大胆な行動を支えるのは周到な根回し...
  2. ビジネス見聞録

    第2回 強い組織づくりの秘訣|講師インタビュー「人が動く組織のつくり方」松岡保昌...
  3. 教養

    第154回『百年の孤独』(著:ガブリエル・ガルシア=マルケス)
  4. キーワード

    第131回 24時間書店
  5. 戦略・戦術

    第27回「日本はすごい!!ヨーロッパNO1レストランが勉強するのは日本!?」
keyboard_arrow_up