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戦略・戦術

第207号 本格化する通販実戦会の海外進出

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 中国&アセアン域内への商流開拓を開始してから、5年が経過した。販路として確立したのは、深圳・香港・大連・上海・シンガポール・バンコク・ホーチミンで、今年中にジョホールバル(マレーシア)・石家庄(河北省)・プノンペン(カンボジア)が加わるメドが立ち、近々10都市になる予定である。
 
 具体的な販路は、ネット通販、テレビ通販、日系百貨店、日系GMS、日本商品専門店などであり、とくに百貨店催事やネット通販ルートが好調だ。商品戦略としては、メイド・イン・ジャパンを大前提に、消費者のニーズを分析しながら、原材料の変更などにより部分的に現地化を図り、安全性と高品質を兼ね備えた高付加価値の日本商品としてアピールしていくマーケティングを実施している。
 
 中でも、「シンガポール高島屋」や「バンコク伊勢丹」など、日本商品の“売り場”として信頼性の高いアセアンの日系百貨店の催事には積極的に出展している。定期的に出展していた実戦会会員の中には、その実績が認められて、常設売り場を持った企業も出てきた。その企業は、今年7~8月、タイのジュピターショップチャンネルにも生出演し、百貨店での販売とテレビ通販の併用により、売上とブランドの知名度を上げている。
 
 一方、対中国については、この5 年間、尖閣諸島問題の最中においても途切れることなく商談会ツアーを継続してきた。中には、深圳の日本製品専門問屋を通して、中国全土への流通を可能にし、海外売上比率が10%を超えた会員企業も出てきた。
 
 このように我々の販路開拓は、売上に直結した一つの戦略として本格化してきている。中小企業が海外進出を実現させるためには、3~5 年をメドに、催事出展や商談を継続的に行っていくことが、結果的には成功への近道となるのだ。
 
 
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