menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第212号  インバウンド消費を取り込む方法

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 世界に大きな影響を与える中国経済の減速が懸念されているが、香港・中国を中心とするインバウンド消費は、相変わらず右肩上がりだ。あと4 年、5 年はこの拡大傾向が続くと予測されており、突出している中国人旅行者の爆買いも健在である。ただし、免税拡大と訪日リピーターの増加に伴い、土産物の内容は変化してきている。
 
 品目別購入単価をみると、いま中国人に人気なのは、化粧品・香水、医薬品・サプリメント、健康グッズ、トイレタリーなどだ。一時、爆買いの対象だった家電製品は下落傾向にあり、インバウンド消費は、確実に日用品にシフトしていることが浮き彫りになっている。
 
 中国の大手サイトでは、日用品にまで至る日本商品の根強い人気を受けて、今年、相次いで日本商品の専門サイトや日本企業向けの新サービスを開始している。シェア2 位の直販EC サイトを展開する京東集団では、今年6 月、海外企業向けのB to C ショッピングサイト「京東全球購」において、日本製品専門サイト「日本館」を開設。自社で日本商品を仕入れる直販型とマーケットプレイス型の2 モデルのプラットフォームを提供している。
 
 また、中国ポータルサイト大手の「網易」は、三井物産と組み、日本で調達した日用品などを2、3 日で中国の消費者へ届けるサービスを、そして中国ネット通販市場で60%近くのシェアを誇るトップの「天猫」( アリババグループ) は、再びヤフーと連携して、日本企業のネットショップ出店の優遇プランをスタートさせている。
 
 中国消費市場のキーワードは、以前と変わらず“安心・安全”である。とくに、粉ミルクや紙おむつ、ランドセルなどのベビー用品や子供向け用品は、日本製が圧倒的な競争力を持つ。日本にいながらにして、中国の消費者に売るための仕組みが実務レベルでようやく整い、拡大するインバウンド消費を越境通販でリンクさせる好機がいよいよ到来した。
 
 
書籍 白川博司著 『通販成功マニュアル』 好評発売中
 
書籍 白川博司著 『中国通販成功マニュアル』 好評発売中

第211号  「朝会」「朝礼」を情報共有の場に前のページ

第213号  356.3億円次のページ

関連記事

  1. 第236号 地方企業こそ、協業と公的支援の活用を

  2. 第201号 業務の自動化とCRM戦略

  3. 第152号 従業員満足がもたらす顧客満足

最新の経営コラム

  1. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年5月1日号) 

  2. 第59回「始まりと終わり」

  3. 「日本版」はどう進展するのか?

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 後継者

    第75回 子どもにサポートチームを
  2. 人事・労務

    第132話 今年の春季労使交渉と夏季賞与の動向
  3. マネジメント

    故事成語に学ぶ(45) 羊をして狼に将たらしむ
  4. マネジメント

    「情けは人のためならず」は日本の天然資源。成功するギバーが持つ「他者志向性」とは
  5. 税務・会計

    第88号 BS「格言」 其の三十四
keyboard_arrow_up