menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

マネジメント

第12回 あなた自身に問題は?

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

悲しい性で、人は何か失敗をすると、まわりへ責任転嫁をする傾向がある。

曰く、“ベンチがアホやから野球ができない”“会社(上役)(得意先)に理解がないもので…”。

学校出てから十余年、という昔の流行歌があったが、40年以上もビジネスマンをしてきて次第に分かってきたことは、人に批判
や非難を向ける前に、自分がやるべきことをキチンとやったかという、己に刃を向けた方が精神的な消化がいいということだ。


私の好きな言葉に《 I own the problem. (問題は自分のもの)》というのがある。

人間は誰でも、二つのカゴをぶらさげているのだという。
前にはとても大きなカゴ、後ろには小さくて見えにくいカゴを…。

前のカゴの中身はというと、他人の欠点と他人のアラが入っている。
後ろの小さなカゴには、自分の欠点が入っている。
どちらが目につ き易いかといえば、目の前の大きなカゴの方に決まっている。
だから、本当の自分が分かるためには、少なくとも一日の三回は後ろを振り返るべきなのだ。

日に三回省みる―――「三省堂」という書店の名前の由来である。 


物事が思ったとおりに進まなかったり、いろいろなトラブルが起きたりするのも、もとはと云えば、自分のせいなのだ。
敷衍(ふえん。 事務局注:詳しく説明)すれば、自分の器量とか運にも関連があることだが、あくまで「自分の問題」
なのだと考えた方が、生き方として潔い。

そもそも、責任感と信念を持つ業績追求者によって成り立つべき企業において必要なのは、
批評家(Critic)ではなく、実行者 (Go-getter)である。

議論があって行動が無く、意味が豊富で実行が伴わない人種は、私の長い経験からみても大成した例は無い。

ましてや、焼き鳥屋で一杯飲んだ上で、部下に対して上役の批判をしたり、外部の取引先に対して
自分の会社の批判を言う手合いに至っ ては、まったく見込みの無い、いわば企業のダニ・悲しいゾンビ的存在である。


己の失敗、非を認めることは辛いが、しょせん、他人との関係で考えることができるのは自分であり、
他人ではないことに、早く気づくべきである。

トルーマン大統領は、“すべての責任はここで止まる( The buck stop here. )”と言っていたものだ。
“悪いのはお前だ…”と人差し指で他人を非難しても、何のことは無い、
中指以下3本の指は己に向けられていることを忘れてはならない。

I own the rpoblem.(問題は自分のもの)という考え方は、
I own my own life.(自分の人生は自分のもの)という考え方につながる…と、私は思う。



新  将命     

第11回 人間は”認められたい”生き物前のページ

第13回 ”陰でほめる”効用次のページ

関連セミナー・商品

  1. 社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

    音声・映像

    社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

  2. 会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

    音声・映像

    会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

  3. ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

    音声・映像

    ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

関連記事

  1. 第103回 『こだわりを捨てる』

  2. 第147回 『関心があるからストロークを与える』

  3. 第157回 『正当化の使い分け』

最新の経営コラム

  1. 【昭和の大経営者】ソニー創業者・井深大の肉声

  2. 「生成AIを経営にどう活かすか」池田朋弘氏

  3. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年11月20日号)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 経済・株式・資産

    第36話 少しずつ厳しくなっている破綻後債務者への金融機関による債権回収
  2. 製造業

    第276号 合わせるな、当てよ
  3. 社員教育・営業

    第4講 『商品』=『製品価値』+『付加価値』
  4. 人間学・古典

    第129講 「論語その29」 君子は周して比せず 小人は比して周せず
  5. 健康

    第3回 姿勢
keyboard_arrow_up