menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

マネジメント

第11回 人間は”認められたい”生き物

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

私の友人で、素晴らしく人を扱うことに長じている者がいる。

ある時「秘訣は?」と訪ねたところ、
「特に…?、しいて言えば、“丁賞感微名”の法則を守っていることかなぁ…。」 こんな答えが返ってきた。
 この“丁賞感微銘”の法則について聞いてみると、誰でもやれる、しかし誰もやっていない5つだった。


  「丁」…… どんな相手にも丁寧に接する
  「賞」…… 相手を心から賞める
  「感」…… 感謝する
  「微」…… 微笑を絶やさない
  「名」…… 相手の名前を呼ぶ


ナルホドと感心した。人間の欲求には、マズローによれば五段階がある。
第一は 「物質的欲求・衣食への欲求」 であり、第二に 「安定への欲求」、
第三に「社会的欲求」、第四に 「尊敬への欲求」、そして、最後に 「自己実現への欲求」へと続く。

その友人は、人を動かす唯一の方法というべき“相手に重要感を感じさせる”ことを、熟知していた。
つまり、“丁賞感微名”は、相手の重要感を増す公式だったのである。


かつて私が受講したD・カーネギーの『人間関係と話し方』のレクチャーでも、同様のことを教えられた。

もし我々の祖先が、この燃えるような自己の重要感に対する欲求を持っていなかったとすれば、
人類の文明も生まれてはいなかったことだろう。

無教育で貧乏な一食料品店員を発奮させ、前に彼が50セントで買い求めた数冊の法律書を荷物の底から
取り出して勉強させたのは、自己の重要感に対する欲求だった。この店員とは ――― リンカーンである。

英国の小説家ディケンズに偉大な小説を書かせたのも、
18世紀の英国の建築家サー・クリストファー・レンに不朽の名作を残させたのも、
また、ロックフェ ラーに生涯かかっても使い切れない巨万の富を為さしめたのも、
すべて自己の重要感に対する欲求である。
金持ちが必要以上に大きな邸宅を建てるのも、やはり同じ欲求のためである。

 「人間関係とは、まず相手を認めることと見つけたり―――」ということを、この“丁賞感微名”は教えてくれる。
(参考:D・カーネギー『人を動かす』創元社)



新  将命     

第10回 ”ダメ社員・問題児”への対処法前のページ

第12回 あなた自身に問題は?次のページ

関連セミナー・商品

  1. 社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

    音声・映像

    社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

  2. 会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

    音声・映像

    会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

  3. ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

    音声・映像

    ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

関連記事

  1. 第147回 『関心があるからストロークを与える』

  2. 第194回 『会社と屏風(びょうぶ)は、広げすぎると倒れてしまう』

  3. 第15回 ”コヒコク”の危険

最新の経営コラム

  1. 195軒目 「麓寿庵 @京都市 〜旧今尾景年宅の古民家で秘宝のわらび餅」

  2. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2025年4月9日号)

  3. 第376回 社長が「陰謀論」にハマるワケ

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 経済・株式・資産

    第34回 インターネットバンキングを経営に活かす ~経理の迅速化~
  2. 戦略・戦術

    顧客のニーズを捉える|利益を最大化する「業務改善」(第2話/全5回)
  3. マネジメント

    第4回 社員を平等に扱うな
  4. 税務・会計

    第4回 人件費は、B/S(貸借対照表)の隠れ資産です。
  5. 健康

    第76号「世界を制した日本人の選択」
keyboard_arrow_up
menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ