menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

マネジメント

第13回 ”陰でほめる”効用

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

ゴマすり、根回し、社内接待、社内派閥……。
こういった言葉に象徴されるように、日本企業は外資系に比べ、ともすれば「なれあい的組織」の面が否定できない。

それがいま、経済状況の変化から社内システムの抜本的改革を迫られ、
人事考課についても、人物評価から達成度評価にシフトしつつある。


何よりも、実績を評価する――。
外資系でビジネスキャリアを積んだ私にとっては、それは当然のことであり、むしろ遅きに失するとの感すらある。

しかしそれをして、
“これからは、業績に応じて給料や昇進が決まるのだから、業績以外のところでは気を遣わなくてもよい”
とする一部の声には、やはり首を傾げなければならない。


ナポレオンは「ゴマすり」を嫌ったそうだが、一方では、“閣下だけには、ゴマすりは通用しませんな”とにじり寄ってきた部下を
可愛がり、重用したというエピソードがあるように、本来、人間というものは、「ほめられる」ことに対して悪い気はしないからだ。

ミエミエのお世辞や追従、ゴマすりは論外としても、使うべき、とまでは言わないが、
他者に対して基本的に誠実さの裏づけのある (心からそう思う)ほめ言葉はあってもいいと考えている。


 “六分は耳に響きよいこと、四分はトップに耳の痛いこと”

七世紀の中国を舞台とした帝王学の書『貞観政要』には、上役をほめるための重臣の発言の仕方についてこう述べている。
組織の中でどれほどの地位にあっても、しょせんは人間。
したがって、上役に対しても、忠言(直言)と持ち上げのバランスが うまく均衡していなくてはならない。
そのバランスは、持ち上げ6に対して忠言は4である、と示しているわけだ。

もっとも、持ち上げといっても、いわゆる追従ではない。
追従というのは、いかにも浅薄であり、まともな感覚の持ち主なら、 すぐその性格を見抜くはずだ。

英語でも“Flattery(追従・お世辞・おべっか)”と“Compliment(自分がそう思う、真実味のあるほめ言葉)” と、
同じほめるにしても2つをはっきり区別している。

上役の優れた点を発見し、ほめながら自分の意見(忠告)をも通していく二枚腰の要素と気働きが、
これからのビジネスマンには必要となろう。


繰り返すが、誠実さの裏づけさえあれば、部下でも同僚でも、もちろん上司でも、面と向かってほめることがあってもいい。
ただし、 “うちの愚妻です”“粗品ですが”を基本マナーとしている日本人にとって、
相手を直接ほめることはなかなか難しいかもしれない。

ならば、陰でほめるということになるが、かえって、陰でほめた方が効果は上がるものだ。

  “あの課長のこんな点がいいですね。尊敬してますし、安心してついていけます”

たとえば、こんなほめ言葉を第三者から聞かされたとしたら、直接いわれるよりも感激するものだ。

「裏」で陰口をいうのはタブー。本人の耳に入るのは時間の問題だ。
「陰」でほめること。お「かげ」さまで、と感謝につながり、株があがることうけあいである。



新  将命     

第12回 あなた自身に問題は?前のページ

第14回 リーダーシップ”KKMHS”次のページ

JMCAおすすめ商品・サービスopen_in_new

関連セミナー・商品

  1. 社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

    音声・映像

    社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

  2. 会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

    音声・映像

    会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

  3. ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

    音声・映像

    ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

関連記事

  1. 第26回 『リーダーには、ネアカが多い』

  2. 第89回 『収入と実力』

  3. 第192回 『明日の100点より、今日の80点』

最新の経営コラム

  1. 【著者インタビュー】「必然の繁栄」を起こす 成長拡大と安定の6大体系

  2. 第179回「カスハラ対策が義務化されます ~2026年10月1日施行の改正労働施策総合推進法への備え~」

  3. 第207回 ワールドカップ中のAI活用

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 1MORE ComforBudsZ

    仕事術

    第131回 寝ながら使えるイヤホン「寝ホン」が話題!
  2. 人間学・古典

    第三十三話「一利を興すは一言を除くに如かず」
  3. キーワード

    第49回 在宅勤務、学校休業でネット通信量が増加
  4. 戦略・戦術

    第66話 「経営者の真のマインドチェンジ『インフレ経済からデフレ経済への転換』」
  5. ブランド

    社長の価値を高める 「Theプレジデンシャル・イメージ A to Z」 ~トッ...
keyboard_arrow_up