観光地はもちろん、公園や街中、そしてレストランの料理まで、周囲を見渡せば、スマホでパチリ・パチリと写真撮影する光景を目にします。
携帯電話にカメラ機能が搭載されたことを切っ掛けに、撮影する人口が爆発的に増えたのは記憶に新しいですが、特に最近は、スマホでFacebookなどのSNSを通じて手軽に発信できるようになり、さらに撮影熱が高まっているようです。
撮影の裾野が広がると、その中からは、「キレイな写真を撮りたい」、というユーザーも出てきます。写真が単なる「記録」から、「趣味」に変わった瞬間と言えるでしょう。
さて、趣味でキレイな写真を撮りたい・・・という場合、レンズ交換式のカメラを思い浮かべる方が多いようですが、絶対的に優れているのでしょうか?実はそうとも限りません。
まず画質以前に、それほど写真にこだわりの無かったユーザーが、ある日突然レンズ交換式カメラに手にすると、大きさや重さが苦になって、使わなくなってしまうケースも多いのです。これでは本末転倒ですね。
そこで急浮上しているのが、新しい「高級コンパクトデジカメ」というジャンルです。
今回は、そんなデジタルカメラのトレンド最前線と、「高級コンパクトデジカメ」の魅力についてご紹介します。
デジタルカメラの画質は、撮像素子のサイズに大きく左右されます。例えば、高級なレンズ交換式カメラの場合、フィルムの1コマと同等の36mm x 24mm と大面積の素子を使用する製品も登場しています。一方、従来のコンパクトデジカメは、6mm x 5mm角程度と、極小サイズの素子を使用しています。その差は何と30倍!また、光を集めるレンズの性能も、画質に大きな影響を与えます。
つまり、コンパクトデジカメでも、できる限り大型の撮像素子を搭載し、良質なレンズを採用すれば画質は向上します。ただし、価格はレンズ交換式と逆転することもありますが・・・
お薦め製品 パナソニック LUMIX DMC-LX100
写真: パナソニック LUMIX DMC-LX100 (実勢価格:8万円前後)
学生の頃、フィルムカメラに慣れ親しんだ筆者は、長らくデジタルカメラに馴染めませんでした。その理由は、電源を入れてから撮影できるまでに数秒待たされたり、また、何の操作をするにも遅延がつきまとうなど、ストレスを感じた為です。
しかし最近はデジタルカメラも大きく進歩しています。筆者が最近購入したパナソニックのLUMIX DMC-LX100は、まさにそんな1台です。
コンパクトデジカメとしては世界で初めて、4/3型(約17.3 mm×13mm)の撮像素子を搭載しています。これは一般的なコンパクトデジカメの約8倍もの面積に相当する大きさ。さらに、明るい良質なレンズも搭載するなど、隅々まで画質を重視した設計がなされています。
また、フィルムカメラと同様に、絞りリング、シャッタースピードや露出補正ダイヤルを個別に搭載することで、複雑になりがちな切替作業を必要とせず、キビキビ思い通りの操作できるのも好感が持てます。精密でカチッとした操作フィーリングも、趣味のカメラに相応しい仕上がりで、デジカメアレルギーだった筆者も、とても満足しています。
写真: DMC-LX100撮影例 (倉敷美観地区/筆者撮影)
そのほか、LX100では、最新の「4K撮影」機能も見逃せません。4Kの高精細な動画が撮影できる上に、後からお気に入りの一瞬を「4Kフォト」(800万画素相当の静止画)として切り出すこともできます。つまり、貴重なシーンは動画で撮影しておくと、決定的な一瞬を逃す心配が無いという訳です。
そう、フィルムカメラには不可能で、デジタルカメラならではの新しい機能も登場しているのです。フィルムカメラに愛着があった筆者も、そろそろ最新デジカメの高画質&高機能を楽しみたいと思います。
皆様も趣味として「高級コンパクトデジカメ」を検討してみてはいかがでしょうか?廉価なレンズ交換式カメラよりも値段は張りますが、いつでも持ち運べて、毎日が楽しくなるかもしれませんね。
参考:
鴻池賢三