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第45講 事例を使ってクレーム対応の間違いと、最善の対応を学ぶ  介護事業編(1)

クレーム対応 実践マニュアル

~看護師が家族からの依頼を受け、主治医指示のもとで座薬の注入処置をすべきところ、誤った処置をしてしまった。当日夜9時頃、家族から事業所に電話があり、状況説明をするため担当者と利用者宅を訪問し謝罪した。その後、夜11時頃に再度家族から電話があり、処置した看護師当人から状況説明と謝罪が必要だと言われた。だが、なかなか看護師当人に連絡がつかず、長時間家族を待たせた上、未明に看護師当人と訪問し、謝罪した。翌日、専門医に往診を依頼し、処置してもらった。その後、約3か月間主治医・訪問看護師と連携を取りながら経過観察し、事後対応が長期間に及んだ。~
(※出典:神戸市介護サービス協会作成 在宅介護における事故・クレーム対応事例集寄稿原稿より)
 

 

(1)当事者を同行することは最善だったのか
お申し出者が、もともと対応を誤った本人に謝らせなさいと迫るのはよくあることですが、クレームの的となっている当事者をお申し出者の前に出さないというのがクレーム対応の基本ルールです。
なぜなら、当事者の不始末は、雇用先の従業員への教育や、ES(従業員満足)の不足が根拠として存在するからです。たとえ教育や、ESの不足に当たらなくても、従業員へのクレームは、『従業員へのクレーム』と捉えることは間違いです。従業員へのクレームは雇用している企業へのクレームと捉えて対応することが必要です。

(2)午前3時に謝罪訪問することは最善だったのか
クレーム対応の基本では、相手が、特殊な時間に謝罪訪問を要求したときには、丁寧に拒否をし、翌日の朝一番の訪問をお約束するのがルールとされています。
なぜなら、特殊な時間にお互い冷静に論理的に話し合いができる心理状態になれず、お互い、途方もなく堂々巡りの話し合いになるばかりだからです。

(3)ただ、今回の場合は基本対応ではいけません。なぜなら、クレーム対応ではなく不祥事対応だからです。

  しかし、この事例の場合はクレームと言う感情的なものでなく、不祥事ですので夜中であろうと雇用企業の責任者と、問題の当事者が謝罪訪問するということが最適だと言えます。そのことから、看護師当人と夜中に訪問したということは誤まった対応ではありません。
  ただ、問題は1つあります。午前3時になった理由は、看護師当人と連絡がつかなかったことにあるようです。なぜ看護師当人と連絡がつくのを待ったのでしょうか?すぐに連絡がつかないなら、雇用企業の責任者だけでも先に、即座に謝罪訪問を向かうべきでした。看護師当人に、事態の顛末を確認してからという意味合いもあるのでしょうが、この対応は、最大の責任は看護師にあり、雇用企業に最大の責任を感じていない考えの現われです。看護師当人との連絡を待たなくても、できることやさっさとやることが、企業の誠意というものです。一従業員のせいにするのは不祥事を余計に大きな問題にするだけです。一従業員の不始末は、企業に根拠と責任があることを理解しておいてください。そして、クレームと不祥事は異なることもしっかりと認識し、それによっては対応方法が異なることも認識してください。

 

中村友妃子          



※用いた事例は、実際事例ではなく、よくある事例を基本にして、講師が、独自に作成した事例であることを
ご了承ください。

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