意外なものとの出逢い
全国をめぐって仕事をしていると、意外なものに出逢うことが多くあります。いや、ただ単に私が勉強不足なだけだったかもしれませんね。そうお叱りを受けるのを覚悟で、今回は2つの商品の話をお伝えします。
どちらも、新物と謳っているのが共通点です…。恥ずかしながら、いずれもこれまで、新物の存在を意識したことがありませんでした。今回ご紹介するのは、香川県で仕事を続けるなかで出逢った商品たちです。
まずこちらです。目にしたのは少し前のことで、5月の話でした。ハチミツです。高松市にある養蜂場、峰山ハチミツを訪れたときに商品のことを知りました。
ここの養蜂場では、その年の最初に採れたハチミツを「春一番」として販売しています。今年(2023年)の場合、4月21日と日付も打ってあります。で、「春二番」というのも並んでいて、こちらは5月11日だそう。
「春一番」は爽やかな香り、「春二番」は上品な味わい。けっこう違うものなんですね。花が咲き誇る季節にミツバチは頑張るわけですから、ちょっと考えればハチミツに新物が存在するのは当然ですけれど、私はこれまでそうしたところに思い至ることはなかった。
それに気づかせてくれたのが峰山ハチミツということです。わざわざ新物であると謳うことで、ハチミツを味わうシーンに楽しさを付加してくれたわけですから、これは嬉しい。もちろん、わざわざ新物を商品化する手間は大変だろうと想像しますが、それでも同社は実行に踏み切った。そこが大きなポイントであると思います。
業界の人にとってみれば当たり前のこと。でも一般の消費者は知らない。そこに斬り込んでいくかどうかが、ヒット商品づくりの分岐点といえるかもしれません。
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