宇都宮芳賀ライトレール線が開通した宇都宮の街づくり
で、今回の本題です。この9月、もうひとつ取材に赴いた先は、栃木県の宇都宮市でした。8月26日に「宇都宮芳賀ライトレール線」が開業したので、それに乗車してみようと考え、宇都宮に向かいました。
この新路線は、宇都宮駅から芳賀町の工業団地までの14.6kmを結ぶLRT(ライトレールトランジット=新しい都市交通システム)です。路面電車の区間と、専用の軌道区間とで構成されていて、全区間を乗車すると40分台ですから、かなり長い時間を走ります。実際に乗ってみても、繁華街から田園地帯、そして工業団地と、景色はずいぶんと変化していきました。
全く新しい(既存の設備を利用しない)路面電車としては国内で75年ぶりの開業、 また、全面的に新たにレールを敷くLRTとしては国内初の開業といいますから、注目される存在となっているのにもうなずけます。
開業までには、構想から30年ほどかかったとも聞きます。莫大なコストをかけて新規開業していいのか、開業と運行による効果は本当に見込めるのか、議論がなかなか決着をみなかったのだろうと想像できます。
このライトレールが宇都宮市や芳賀町にとって本当に大きな好影響をもたらすものになったかどうかは、この先を見届けるほかありませんけれども、少なくとも現時点で、覚悟をもった内容になっていることは、私には理解できました。