今年はラム酒が面白い展開を見せる
さらに、各地方の動きに目を凝らすと、今年はラム酒が面白い展開を見せるかもしれません。サトウキビ由来の蒸留酒である、あのラム酒です。
千葉・房総の蒸留所のほか、愛媛の内子などでも、サトウキビを栽培するところから始め、収穫したサトウキビを搾った汁をそのまま発酵・蒸留する「アグリコールラム酒」の生産が進んでいます。実は私自身、鹿児島の種子島でアグリコールラム酒の開発プロジェクトに携わっていますから、なんだか我田引水のような話で恐縮なのですが、そんな私の仕事のことを差し引いても、各地でラム酒づくりが同時多発的に進んでいるわけですから、充分注目してよいと思います。
アグリコールラム酒以外でも、たとえば香川では伝統の和三盆糖を生産する際にできる副産物を使ったラム酒の蒸留所が立ち上がるなど、面白いプロジェクトが続いています。クラフトビール、クラフトウイスキーの人気に続いて、今度はクラフトラム酒が人気を獲得しそうな勢いです。蒸留酒マニアの方はショットでそのまま、そこまでのコアなファン層でない方にもモヒートなどのカクテルで楽しむ機会が増えるのではないでしょうか。