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人間学・古典

第十四話 「謂う勿れ今日学ばずにして」

中国哲学に学ぶ 不況は会社守成の好機

“謂う勿れ 今日学ばずにして 来日有りと
   謂う勿れ 今年学ばずにして 来年ありと
   日月 逝きや 歳我を 延ばさず 

   嗚呼 老いたり 是れ誰の あやまちぞや”

この詩は南宋の朱熹の作だが、折にふれて口から出る詩の一つで反省の詩でもある。
同じ作者の詩“偶成”と題した

   “少年 老い易く 学成りがたし 一寸の光陰 軽んずべからず
    未だ覚めず 池塘春草の夢 階前の梧葉(ごよう)すでに秋声


時十四才のとき夜学に入ったころすでに頭に刻み込まれていたはずなのに九十才は、
半ばなってこれ誰の愆ぞやと嘆いている。しかし歳は私を待つことはない。

といっても現在私が書物を遠ざけ、ペンを忘れているわけではない。
目的が違ってきているのである。どのように変わったか。

志を遂げるための学修から、健康、長寿に移り変わりつつある。
すなわち、惚け防止のための読書である。

貞観政要を読んで千三百年の昔を思い、二千年昔の三国志を読んでは諸葛孔明の智略を偲び、
二千数百年遡っては、孔子に学び、三千年の昔を学ぶためには、太公望呂に親しみを覚える。


九十五才なんぞ嘆んずるにたらんということになってくる。  


※一部旧字を現代漢字に変更させていただいております。

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