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社長業

Vol.162 「クールビス」という流行が残したもの

作間信司の経営無形庵(けいえいむぎょうあん)

 今日は11月2日。流石に家を出ると早朝の風は涼しさを通り越して寒いくらいです。電車で気付くことは、相変わらずノーネクタイのビジネスマンが、4~5人、自分の周りに立っている先輩というよりは、やはり少し若い世代が目立つ。
 原発事故、猛暑、節電…クールビズ。この流れは理解できるし、当然かも知れない。
 
 同じ様に「節電のため…」という貼り紙があって、夏から全く手つかず状態のもの。土曜日や日曜日の夜遅くにも節電で止まったままの施設。
 節電は決して悪いことではないし、これから冬にむかって電力消費量が上がってくるので、気持ちをゆるめないことは、とても重要なことではある。
 しかし、何のために「これをやっているのか?」を常にリーダーは自問自答して欲しい。11月に入れば、クールビズはいらない。単にネクタイを締めなくて楽なスタイルに慣れただけではないのか?人間は概して楽に流れやすい。
 得に、大きな事故や、影響力のある人の発言で、一旦、流れができてしまったり、TVやネットでニュースが駆けめぐると自分の目と足と頭で確認することなく、乗ってしまうし、原因がなくなったり、状況が好転しても、楽なやり方に慣れてしまうと元に戻そうとはなかなかしない。
 
 今、目の前で取り組んでいる仕事も同じである。
「目的」は何か?何のためにやっていたのか?そのための「手段」は何だったのか?
 思考停止の前例主義が一番怖いし、これを官僚的と読んだり、大企業病と呼んでいる。しかし、実態は中小企業の方が、前例主義に陥りやすい。
 大企業~中堅企業は、定期的な人事異動があるため、どうしてもボスが変わる。そうすれば、仕事のやり方自体も少しずつ変わるし、「何で?」と考える機会も生まれる。
 中小企業は、この異動がなかなかやりづらい。同じ席に10年20年、同じ担当を10年20年というのもある。「形骸化」「楽に流れる」が業務不振の一番の敵である。
 お客様も市場も技術も、世界との関係も、全て、すごいスピードで流れている。
 
 「目的」と「手段」を逆転させてはいけない。
 
 たまたま、今週月曜日に自民党の石破茂先生の勉強会に出席する機会を得た。先生が私淑する政治家の一人に「J,F,ケネディー」がおられ、JFKの言葉に「棚を作った理由を知るまでは棚に手をつけない」というようなものがあるらしい。
 意は、法律を改定する時など、当時の社会情勢、技術などを調べないでは、法律改定をしてはいけない。とお話しであった。その後、憲法の話しに発展したが…。
 しかし、主旨は同じである。
 
 全てのことが「お客様のために」なっているか、目的と手段をもう一度確認して欲しい。易きに流れては、高品質サービスを維持、発展させることはできない。
 

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