menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第182号 ビッグデータ共有による商品開発

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 顧客管理データベースや、ネット上における様々な利用状況、行動履歴等々、日々膨大に生成されている「ビッグデータ」。
 
 ヤフーとアスクルは先月、「ロハコEC マーケティングラボ」を設立し、このような巨大データを主要メーカー12 社で共同解析して、商品開発に活かす取り組みをスタートさせた。
 
 解析されるデータは、アスクルとヤフーが運営している日用品通販サイト「ロハコ」での購買履歴や、一緒に購入した商品の履歴情報など40 種類で、ヤフーの検索サイトのデータも活用していく。
 
 また、参加企業12 社(P&G 日本法人・味の素・花王・王子製紙・日清食品・カルビーなど)は、これまでの商品の購入者属性や購入店、クレーム、要望などの自社データを提供。
 
 これらの持ち寄りのデータを共同で解析し、参加企業はその結果を社内に持ち帰って、各々新商品作りに役立てていくことになる。
 
 今までは、競合相手となり得るメーカー同士が、自社のデータや情報を出し合って共有化することは、ほとんどなかった。
 
 しかし、消費者の趣味嗜好が多様化してヒット商品が出にくくなる中、自社だけで膨大なデータを分析するよりも、共有化することで研究開発のスピードを上げていく方向に舵を切ったわけだ。
 
 ネットにより時代の変化が速くなり、大手企業もそのスピードについていけない状況にある中、生き残り策のキーワードの一つとなるのは、“アライアンス”である。
 
 とくに、ビッグデータには鮮度があり、活用にもスピード感が求められることから、データ分析に長けたネット系企業とのアライアンスが増えている。
 
 このようにウィン・ウィンの協業・連携により、高い確度で消費者ニーズを捉えた商品開発をしてい
く流れは、今後、一層加速されるだろう。
 
 
書籍 白川博司著 『通販成功マニュアル』 好評発売中
 
書籍 白川博司著 『中国通販成功マニュアル』 好評発売中

第181号 21兆円前のページ

第183号 900兆円次のページ

関連記事

  1. 第212号  インバウンド消費を取り込む方法

  2. 第189号 買い場主義の具現化

  3. 第190号 123万1500人

最新の経営コラム

  1. 【昭和の大経営者】ソニー創業者・井深大の肉声

  2. 「生成AIを経営にどう活かすか」池田朋弘氏

  3. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年11月20日号)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 社長業

    Vol.9 我社の「お客様は一体、どんな人」ですか?
  2. マネジメント

    朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年9月18日号)
  3. 戦略・戦術

    第47話 「いまどき、最高益を出す企業」
  4. 人間学・古典

    第二十六話 「難によりて材をあらわす」
  5. 経済・株式・資産

    第140話 なぜ「社保倒産」が発生するのか?
keyboard_arrow_up