menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第266号 777商品

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 この数字は、「ジャパネットたかた」の ECサイト掲載商品アイテムの上限である。同社は、2016年7月、ECサイトの刷新に合わせて掲載商品を8,500点から600点程度と、徹底した絞り込みを行い、すべての商品に45秒間の紹介動画を付けている。同社は、基本的には少品種多量販売を掲げ、社員が徹底的に議論して取扱商品を決定し、低価格販売の実現により成長してきた企業である。ただ、ECサイトに関しては、取扱商品の間口が広がりすぎて8,500点になった結果、商品情報量が少なくなりがちだった。

 そこで、現社長の高田旭人氏が2016年に社長に就任した後、なんと全体の93%の商品をカットするという大変革に挑んだ。この大胆な絞り込みは、旭人社長がEC部長だった頃、月に2個しか売れない一昔前の商品がECサイトにアップされているのを見つけたことに端を発する。しかも一方で、EC担当者は新商品の登録に多大な時間を費やしていた。このような経緯から、社長に就任すると、すぐさま非効率なECサイトにメスを入れたわけだ。この大変革により、下記の通り、効率性だけでなく数々の好循環がもたらされたという。

  ①全商品の特徴をより詳細に説明できる紹介動画を用意できた
  ②物流拠点を1ヵ所に集約でき、全商品の在庫が持てる
  ③その結果、顧客への配送リードタイムが短縮された
  ④コールセンターでの対応も、600商品に集中できるので、効率化が図れた
   etc.

 旭人社長の談によると、 「理論上、商品を600点に絞っても、従来の売上の93%は確保できる計算だった」。つまり、ロングテールの発想で増え続けたアイテムを一気に7,900点も削るという一刀両断の決定には、旭人社長の冷静な数字の読みがあったのだ。その読み通り、一時的に落ちた売上も2017年には回復し、今年度はグループ全体で、2,000億円を目指すまでになっている。

 「ジャパネットたかた」を一代で大企業に育て上げた高田明氏からバトンを受け取り、「新生ジャパネット」として船出してから3年目。旭人社長は、来年からは「チャレンジ・トウ・ザ・ネクストステージ」と位置付け、新たな事業への意欲を見せている。

第265号 世界のトヨタが注目する中小企業とは前のページ

第267号 DM発送の最適化を図る「顧客管理システム」次のページ

関連記事

  1. 第199号 急増する偽サイト

  2. 第265号 世界のトヨタが注目する中小企業とは

  3. 第233号 本格化するシニア通販

最新の経営コラム

  1. Track6 聞き手のある講演録から学ぶ

  2. 第38回「茶道の入り口」

  3. 第29回 中小M&A増加の背景 

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 経済・株式・資産

    第80話 会社が破たんする原因は資産にある(9)
  2. 健康

    第39号 糖尿病
  3. マネジメント

    人の心を取り込む術(16) 部下を諭し、主君を諫める(土井利勝)
  4. マネジメント

    交渉力を備えよ(1) 勝海舟が選んだ交渉相手
  5. マネジメント

    交渉力を備えよ(30) チャンスを見極めたら躊躇しない
keyboard_arrow_up