前回、「振り返りをして良かった点と良くなかった点を自分で発言させて気づきをもたせる」についてお話しました。今回は「自分の成長を感じさせるために定期的に面談をする」についてお話します。
面談後の相手を、出来るだけ日々毎時間どのように頑張っているか見守っていてください。細やかに見守ることで、いつ頃からその成果がではじめたかを知ることが出来ます。次の面談で相手を褒める材料になります。人はいくつになっても褒められると嬉しい生き物です。私も何かのことで思いもよらず褒められ、とても嬉しく感じた経験があります。それ以来私は受講者の年齢に関わらず「良いところ探し」は今まで怠ることはありません。ただし過大評価も過小評価もなく、ありのままを率直に褒めるように努めています。面談でも「褒める」は良い糸口として使えます。ことに定期的な面談は仕事のモチベーションの維持・アップにかかせません。
面談の手順について五項目申し上げます。
1.面談前日の事前準備。話の進め方・質問内容・こちらからアドバイスが必要ことなどを整理しておきます。また面談前日には面談の予告をします。対面が一番よいのですが、あなたから「○○さん、明日の〇時から面談です。楽しみにしていますね。」とお声をかけてください。(状況によっては電話・メール・メモなどでも可)
2.面談の場所。これはかなり重要です。何処でもよいということではありません。面談を受けた人が、とても話易かったと思ってもらえる場所の確保が必要です。一番のポイントは二人の話がもれない場所です。(万一そのような場所が社内に見当たらない場合は、外部の会場をレンタルすることを考えてみるのもアリです)また、座り心地の良い椅子にも気を配れるとよいでしょう。
3.お迎えの仕方は、座ったままで「どうぞ」ではなく、さっと立って出迎えます。さらに笑顔で「お好きな所へおかけください」と促します。相手はこの言葉でこの場の主役扱いをしてもらっていることがすぐに理解できます。あなたは相手が座った席の真向かいではなく、斜め前の席に座ります。相手は真向かいより、少し斜め前を話易いと感じるからです。
4.話しの進め方。話易い雰囲気づくりという意味で、あたりさわりのない会話からはじめると、相手の緊張がほどけやすいです。徹底して相手中心を頭に入れて進めましょう。笑顔で、「今日も朝から暑いですね」くらいの内容で構いません。この会話で一往復したら、さりげなく「最近お仕事の調子はいかがですか」(または、「前回の面談で○○のことを気にされていましたが、その後○○はいかがですか?」)などに話を繋げます。話し方の注意点は、分かりやすい言葉を選ぶが肝です。それには相手にあわせた言葉を選択して使えるかです。どれだけかみ砕いて伝えられるかで、相手の理解度は変わります。さらに結論を先に・詳細はその後・ワンセンテンスは出来るだけ短く・情報は一つのセンテンスに一つ・間(ま)を入れて話すなどを頭に入れて話してください。
5.面談内容の確認と今後の課題。できるだけ相手の発言を待って、その発言からあなたが伝えたい課題に話を繋げていきましょう。それによって相手は当事者意識を持って次回の面談をモチベーションにしての勤務ができます。次回の面談日も例えば「一ヶ月後だと〇日・〇日・〇日が可能ですが、どの日の都合がいいですか」と相手に決めてもらうことをお勧めします。
以上の五項目を参考にあなたならではの面談をお進めください。皆様もご存じと思いますが、会社でトップクラスの営業マンはお客様とお話をするのに、聴くと話すとのバランスは七対三と言われています。(最近は八対二とも言われています)相手の話をしっかり聴くことがメインです。面談においても相手の発言バランスを意識しながら進めることで、より積極的な面談にすることができます。是非チャレンジなさってください。