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- 第180号 アマゾン革命
日本の電子書籍市場は、スマホ・タブレット・専用リーダー端末といった新プラットフォームが年々
充実し、世界3 大メジャーである楽天のkobo、Amazon Kindle、Apple iBookstore が出揃ったことで、拡大の一途を辿っている。
この分野においても圧倒的なシェアを誇るのは、やはり米アマゾン・ドット・コムだ。
同社が日本で運営するネット書店「Kindleストア」の売上高は、市場規模の4 割強に達し、国内出版業界では電子書籍を出すなら、まずアマゾンに優先供給する、「アマゾンファースト」の傾向が顕著になっている。
その理由は、圧倒的な販売力と利便性にある。
どこの出版社でも、Kindle ストアが始まってから大きく売上がアップしたと口を揃えており、ランキング上位に入れば、売上が2桁違うという。
これが、書籍から日用品、食品、映画といったエンターテイメントに至るまで、すべてのジャンルを掌握するアマゾンの底力だろう。
また昨年は、アマゾン創始者であるジェフ・ベゾス氏が、ワシントンポストを買収して話題となった。
アマゾンとしてではなく、個人による買収という形だが、デジタル化の促進をはじめ、Kindleとの連
携によるコストダウン、広告やコンテンツ変革、ビッグデータを活用した顧客管理、個々の読者に合
わせたターゲティング配信等々、新聞とネットの融合を図る一大メディア革命として、世界から注目
を集めている。
「ビジネスモデルの破壊者」という異名を持つベゾス氏。ネット社会を劇的に進化させる新たな挑
戦が始まった。