ある人がこんな調査をした。「赤ちょうちんで話されている会話の第一位は 何か」と。
予想通り、サラリーマンの話の60%以上が、「会社および上役の悪口」であった。
女性が「井戸端会議」をやるように、男のテンション、フラストレーションの解消剤として「赤ちょうちん」が利用されるのは、
必ずしも否定すべきことではない。
だが、絶対に許せないのは、アルコールの力に負けて、第三者である得意先に対して“自分の会社の悪口”をいう輩である。
(もっとも、アルコールに負けな いでいう奴もいるが…)
どんなに自分と相容れない会社の方針であろうとも、一歩会社を出たら、社員は一人残らず「会社の代表」である。
代表がその社の政策方針などに対して悪口を浴びせるのは、代表たる者のやるべきことではない。
個人として、いかに反対の立場であろうとも、社外に対しては、
“会社の顔”を堅持して、その決定に従うのが組織人の務めであろう。
この場においては、単なるゴシップとして済まされない問題となる。
人間の評価は、いろいろに分かれるものであるが、
かりに私のところへ来て自分の会社の悪口を いう人を、私は絶対に信用しない。
逆に、うらやましいのは、私との話の中で“ウチの社長は…”という言辞が、何度も誇らしげに出る時だ。
社長自身も立派だし、社員教育もキッチリできてい るに違いないと思う。
先ごろラジオで“飲酒運転撲滅キャンペーン”を展開していたようだが、自分自身でひとつ、
“社内ゴシップ言わないキャンペーン”を張ってみてはどうだろう。
ストレスが蔓延してしまうだろうか…。
新 将命