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マネジメント

第48回 『自責』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

売上げ目標を前年比10%アップに置いていたにもかかわらず、実際には1%程度の伸びにとどまった時があった。
このとき私は、課長以下の営業マン180余名から、匿名でなぜ売れないのかを書かせ提出させた。

  「広告宣伝が足りない。特にテレビCMのインパクトが弱い」
  「新製品が出ない」
  「製品の差別化が無くなった」
  「発注から納品まで時間がかかる」
  「営業マンの数が足りない」
  「販促予算が足りない。接待費が足りない」
  「卸価格が高いから、コンビニで扱ってくれない」

私は、責任の持ち方には「他責」と「自責」とがあると思っている。
他責とは、上手くいかない 原因や責任を他人のせいにすることであり、自責とは、これを自分に求めることだ。


180余名の営業マンがあげた売れない原因のすべては、他責である。
自分のアイデアとか汗のかき方とか誠意の示し方が悪いのかもしれないと、
売れない原因を自分に求める持ち主は一人もいなかった。

考えてみるに、営業は「製造が悪い」といい、製造は「開発が悪い」と反論、開発は開発で「購買が悪い」となり、
購買は「経理が悪い」……といったように、うまくいかない責任や原因を他のせいにするする例をまま見かける。

管理職の中にも、「会社の業績が悪いのはバブルがはじけたせいだ」「円高など環境が悪い」「社員のやる気がない」と、
社員の他責を責められない人もたしかに存在する。

そもそも、「管理職とは問題解決者なり」という言葉の通り、彼らは問題を解決するために存在 するといってよい。
社内や部内に問題がなければ、とりたててリーダーや管理者はいらないという理屈になるし、リーダーたるや
何事も肯定的に見ることが不可欠であるという言葉に従えば、問題が山積みしていればいるほどリーダーや
管理者に対するニーズが高いと喜ぶべし、と云うことになる。


いうまでもなく、社内に自責の風が吹いている会社は伸びるし、他責の風が蔓延している企業は ダメになる危険性が高い。
社員一人一人に自責の考え方を身につけさせようと思ったら、まずリーダー自身が“隗(かい)よりはじめよ”の気持ちで自ら
範を示すことが求められる。


“人には自責を求め、己は他責”という態度では、リーダー失格である。



新 将命     

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