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製造業

第157号 強靭な精神力を養う3つの思考法

柿内幸夫─社長のための現場改善

 連休中に会議があり、サンフランシスコに行きました。そこで回転ずしのお店を発見!興味があったので、お店に入ってみると、ベルトコンベアではなく、本当の水の流れに舟を浮かせての運搬で、まるで運河みたいでした。シンプルでなかなかいい風景だったので、思わず写真に収めました。

●面白い回転ずし

kaki157-1.jpg

 さて、今この厳しい時代にするべきこととして、次の4項目をあげました。

 ・ 全体最適で考える

 ・ 全員の力を総動員する

 ・ 情報を共有化する

 ・ 心を積極的に明るく持ち続ける

 そして、今回は4つ目で最後の「心を積極的に明るく持ち続ける」について、私が考えていることをお話します。

 世の中の動きを見ていると、しばらくはこの厳しい状況が続きそうです。今このコラムを読んでおられる方の中にも、困難な場面に直面していらっしゃる方が多いと思います。

 私はコンサルタントなので、苦しい経営状況の会社をたくさん見ています。ですから、社長がいかに大変な思いを抱えて、毎日を過ごされているかが分かります。

 そんな時にこそ「心を積極的に明るく持ち続ける」です。

 それに対して「世の中がこんな状況なんだから、そんなことは無理だよ!」という声も聞こえてきそうです。しかし、やはり社長が世の中の状況に連動して元気をなくしてしまってはいけません。

 「この時期だからこそできることがある。今を乗り越えて更なる発展を目指そう!」という明るく強いリーダーシップを発揮していただきたいのです。

 では具体的にどうするか…ですが、いろいろなアプローチがあると思います。私自身もしばしばいろいろな厳しい局面にぶつかりますが、それらをすべてまともに受けて悩んでばかりでは良いアイデアも浮かびません。

 そこで、ジョギングで汗を流して気分転換を図ったり、呼吸法という方法を毎日実行して精神を落ち着けるようにしています。(私は、正しい呼吸法を「心身統一合氣道」で勉強しました。ご興味のある方は書籍とセミナーのご案内をクリックしてみてください。)

  あるいはこれまでに何度も読んだ中村天風師の本を再び読んで、「積極的に明るく」の意味を改めて勉強して元気を出し続けるようにしています。

 そして、それらに加えて最近非常に分りやすい考え方の方法に出会いました。私はこれまで全く知らなかったのですが、アーロン・アントノフスキー(1923-1995)という心理学の先生が、ストレスに負けないための3大ポイントを教えてくださっています。

 ・ 有意味感 …今はつらいけど、これは将来何らかの形で役に立つ。

 ・ 全体把握感 …ひとまずこの仕事を終えればひと段落。次の仕事の段取りをしよう。

 ・ 経験処理可能感 …そういえばあの時もできたし、今回も大丈夫でしょう。

 アントノフスキー先生は、たくさんの方が亡くなったユダヤの強制収容所で生き延びて、その後も長生きをされた人たちの心を追跡調査し、その結果、その方達の共通の心の持ち方が上記の3点であったということを発見されたのです。

 私はこの考え方に非常に共感し、早速自分の生活で使っています。この3つの切り口に従って過去を振り返った上で現在を分析することで、これからするべきことを的確に判断できるようになり、以前より上手に問題に対処できることが多くなったと感じています。皆さんも是非お試しいただきたく存じます。

 今回で4つの項目についての話は終了します。みんなでこれらを実行してこの時期を乗り越え、そして勝ち進んでいきましょう!

 さて「工場の成功改善100事例」の講演会の日が、5月19日(火)大阪、20日(水)東京と、いよいよ近づいて参りました。

 今回は、今の時代に必要な改善のすべてを体系的にまとめ、分りやすい事例を使ってご説明いたします。

 更に、簡単なようで実は分りにくい「全体最適」の考え方について、楽しい「実習」を通じてそのアプローチのポイントを理解し、応用力・即戦力を高める時間も取りました。

 多くの皆様にお目にかかってお話できるといいなあと思っております。
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copyright yukichi

※柿内先生に質問のある方は、なんでも結構ですので下記にお寄せください。etsuko@jmca.net

 

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