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税務・会計

第25号 中小企業の本当の消費税対策~その4~

会社を守り抜くための緊急対策

 3つの預り金であります社会保険料、源泉所得税そして消費税の滞納が後をたちません。
 人件費の支払いのための資金調達に疲れ、社会保険料や源泉所得税の支払いまで回らないことが多いためです。
 消費税の滞納は、税込み処理をしているなど、今現在、納付すべき消費税額を把握していないためです。

◆滞納した場合どうすればいいのか
 私自身の経験でお話します。恥ずかしい話ですが、幾度か滞納の経験がありますし、一度、預金の差押えを経験しました。

●分納の話し合いの際、税務署が小切手や手形を強要してくることがありますが、きっぱり断ってください。
 仮に、小切手帳や手形帳があっても、「あるけど出せない」ではなく、「ない」というべきです。
 分納金額についても、無理な金額を言って、後で払えなくなるより、半年先まで見て、支払える金額を提示すべきです。
 当局は当局で、年度末(3月末)がありますが、それにあわせて無理な計画を立てることは、会社の運営に響いてきますので、ギリギリの金額を提示すべきです。

 ●「納税の猶予」(国税通則法第46条・地方税法第15条)というものがあります。この制度を活用しますと1年を限度に納税を猶予されます。さらに事情があるともう1年延長できます(国税通則法同条7項・地方税法同条2項)。この制度で「猶予」されますと延滞税が安くなりますし、「滞納」扱いではなくなるので、自治体の制度融資を受けることが可能になるのが最大のメリットだといわれています。
 しかし、経験上、先ず、このような制度があることを当局からは言ってくれませんし、それよりも分納計画の話で終わるはずです。制度はあっても、活用することはなかなか困難なのが現実です。

 ●「このままでは差し押さえするしかありません」というのがこれまでの税務署の常套文句だったようです。最近は、悪質な場合以外、それほどではないような気がします。ただ、税務署の徴収部門の席に座りますと、テーブルや壁に、差押えまでの手順が図にしてあり、担当官を待っている間、どうしても眼がそちらに行ってしまいますので、担当官から言われなくてもわかる環境になっています。

 実際に家・土地はもちろん、生命保険や売掛金まで差し押さえられたという事例が後を絶ちません。
 遊んでいる不動産ならともかく、生活や営業の場になっている家屋や土地、病気やケガのときにまったく保障がない立場の中小業者にとって虎の子ともいえる生命保険は、憲法25条に基づく生存権的な財産です。 得意先への売掛金差し押さえは生業である商売の息の根を止めるに等しい行為です。
 しかし、現実は、そんなことはお構いなし・・・。そんなものです。ここでもなかなか中小企業は守ってはくれません。
 ただ、既に差し押さえられた場合も、納税に誠意があり、かつ差し押さえられた財産を換価すると事業の継続や生活の維持を困難にするおそれがある時は「換価の猶予」に該当し、差し押さえ解除などが出来るようですが(国税徴収法第151条・地方税法第15条の5)、現実はなかなか厳しいと思っていたほうがいいです。 解除にもお金がかかることも知っておくべきです。

●納税者の最後の救済策が「滞納処分の執行停止」(国税徴収法第153条・地方税法第15条の7)です。
 これは、①財産がないとき ②滞納処分を執行することによってその生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき ③その所在および財産がともに不明であるとき に適用され、3年間継続すると租税義務そのものが消滅するという制度です。しかし税務署が、「このままではあなたの生活が窮迫しますから執行停止しましょう」と言ってくることはまずありません。納税者の側から積極的に主張していくことが大事です。

●税金を期限内に納付しないと、2ヶ月後から年利14.6%というビックリするような延滞税がついてきます。
 しかし納税の猶予や換価の猶予が認められれば半減させることができ、残りの半分も税務署や市町村の職権で免除することが出来るようですが、この場合も、そんなにすんなりは行かないと思っていたほうがいいでしょう。

●交渉は、特に、税務署や銀行などに対しては、一人で対応することは心細く、言いたいことの半分も言えないものです。
 信頼できる人に立ち会ってもらえれば、気構えも違いますし、何かのときの証人にもなってもらえます。
 税務署は「守秘義務があるから」と立会人の同席を嫌がりますが、納税者本人がいいといえば「秘密」は存在するはずもありません。第三者がいると不当な言動ができないのを嫌がっているとしか思えません。
 それが無理であれば、どのような会話をしたのかをメモする為に、ノートを持参して、お互いの会話を記録しておくことも、守るためには必要なことです。

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