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社長業

Vol.140 徹底的に固定概念をゼロベースにして行動をかえる

作間信司の経営無形庵(けいえいむぎょうあん)

 多くの人は、自分の経験から、ある一定の成功パターンを体得し自分自身の常識を構築したり、世間で広く行われていることを既定事実として、当たり前のように繰り返す。
 
 普通に生活している人であれば当然許されるが、経営者としては問題であろう。
 
 「経営会議」では、差別化や他社との競争を訴えながら、常識から逸脱する思考、行動をとっていなければ中小企業は大手に勝って利益をだすことは難しい。今は、儲かっていると見るや誰もが一気に参入し乱売状態になってしまう。
 
 来年はますますデフレが進行するだろうし、ひょっとしたら二番底が来るかも知れない。そんな中でも、利益をなんとか確保しなければならないとなれば、経 費の削減と高粗利の商品販売、人員の効率化などありとあらゆる面で「出来ないを否定して、まず取り組む」ことをしなければならない。
 
 N社長は、変わり者で業界では有名である。営業車両の経費を徹底的に下げ快適に車を使う法、営業マンの時間効率をぐーんと上げる法、多分、同規模の借入金に対して利息は2~3000万円は安く調達しているだろう。
 
 値上げにしても、仕入れにしても、「え!そんなことまでやるの?」と言うくらい突き詰めて実行する。儲かっていても正面から見ただけでは全く儲かっていないように見える。
 
 別のK社長の会社も、きちんと利益を出しているが、ちょっとの工夫で目立たないようになっている。発注先が儲かっていることを知れば、当然値下げ要求を 突きつけてくる。聞けば「なるほど!」と思うことが多いが、自分の知恵を絞りだし実践してみなければ武器としては使えない。ましてや固定概念が強く過去の 成功体験の呪縛から抜け出さなければ、成果は得られない。
 
 いま目の前に普通のミネラルウオーターがある。300mlでなんと350円。都内で買った。ちょっとセクシーな「キティーちゃん」ボトルである。先週、 北海道の高速のサービスエリアで初めて見て、売店の人に聞くと、「地元の人は買わないが海外を含め旅行者には人気がある」と。都内で聞いても、けっこうお ば様に人気とか!
 
 デフレニュースが増えると全部が全部値下げ競争になってしまう。中小がこれに飲み込まれたら資本力のある企業には勝ち目がない。もっと下げても儲かるこ とを考えるか、まったく逆をやるか!勇気のいる決断だけに日ごろから、ひたすら考え、いくつもの手を打っていかなければ急には出来ない。
 
 攻めにも守りにも、知恵と工夫と実行の徹底が本当に大切になる2010年を迎えようとしている。デフレだけに決算にむけ借入金を軽くする手も、早急に着手してほしい。
 
 キーワードは「前例にとらわれず、そこまでやるか!」である。

 

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