【要約する】
どちらかというと相手が話下手であるときは、よく聴いて相手の言いたいことを適切な言葉に言い換えて確認をなさってください。ここでの了解・納得はこの後の動きに影響がでることもあります。
さらに相手のお話になる内容によっては、言葉の順序を並び替えて整理が必要になったり、正しい文章に整える必要も起こりますので、メモを取りながら聴くことが大事です。
【相手が言葉を探している「間」や、考えている「間」は黙って待つ】
ここでの「間」は、話し手に生じた「間」です。人によっては沈黙の時間を恐れて自分から誘い水のように話かけてしまいますが、やさしい表情で相手の口が開くのを待つのが、聴き上手な方の対応の仕方です。(ちなみに、フランスではこの沈黙の時間を「天使が通る時間」と言います。素敵な言葉ですね。))
【質問をする】
一般的に、相手の話をよく聴いていたら質問はないと思っていませんか?ところが、よく聴いているからこそ起こる質問があります。
質問には、「開かれた質問」と「閉ざされた質問」があります。あまり聞いたことのない言葉かも知れません。「開かれた質問」は、理由を知りたいときに5W2Hで始まる質問をします。「閉ざされた質問」は、発言内容の確認・明確化をするために使う。「はい」「いいえ」又は数語で返答できる質問です。私たちは日常の会話にも使っていますので、言葉として知らなかっただけです。
コミュニケーションに必須の「聴き上手になる」を目標に、やや長めに話を進めました。これは裏を返すと「話し上手になる」にも通じます。相手に大いに関心を持つことは、あなたが聴き手であっても話し手であっても変わらず重要です。「関心」をスタートとして、聴こうとする「熱意」・話そうとする「熱意」は必ず相手に伝わります。そして言葉を媒体として「信頼」が生まれます。あなたが話し手側であれば、次の5点についてクリアになさっておくと安心です。
【分かり易い言葉で話す】
学会などで話すようなときは別ですが、基本として専門用語・業界用語は使いません。
【結果から話す】
経過がどんなに大変だったとしても、聴く人にはいつも結果から話す。
【語尾までしっかり話す】
日本語の特徴として、肯定文・否定文は語尾にならないと分からないのが理由です。
【空間に比例した声量を出す】
マイクを使う場合は別ですが、そうでなければ声量は大切です。声量を意識して話すと説得力も増します。
【抽象的な言葉は使わず、具体的に話す】
例えば「○○店の店店員さんの接遇はすごくいいわよね」と言う表現では、言われてもイメージが全く湧きません。聞いた言葉を情報として頭の中に映像が描けたら良い話し方です。
いかがでしょうか。これらに加えて相手の理解度を確認しながら話すと、あなたは話が上手な話し手として、相手に信頼を持っていただけます。そしてこの信頼が両者の土台となって、話が広がり会話のキャッチボールが続きます。
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