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戦略・戦術

第238号 1兆4,845億円

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 この数字は、2016年度のペット関連市場規模で、前年比1%増となっている(矢野経済研究所調査)。ここ数年、年率1%程度で安定的に成長し続けており、1兆5,000億円の大台に向けて、順調に拡大している。内訳はフード類が約3割、ペット用品が約2割、生体販売やペット美容室、医療、保険などのサービスが約5割を占めている。
 
 主要ペットである犬の飼育頭数は減少傾向で、猫はほぼ横ばいと、犬猫の総飼育頭数としては減少しているものの、ペットの長寿命化や家族化などを背景に、1頭当たりの消費額が増加。ネット通販チャネルにおいても、ペットフードや猫砂など、かさばったり重量のある日用品を購入する人が増えている。今後もペット関連市場は、キャットフードとペット保険、動物病院の成長が下支えするかたちで、堅調に推移すると見られている。
 
 このような底堅いペット関連市場に目をつけたのが、体重計などの健康機器大手、タニタの前会長の谷田大輔氏だ。ご存知の通り谷田氏は創業家出身で、社長時代には体脂肪計付き体重計でタニタを成長させた人物である。
 
 昨年9 月、谷田氏は自ら代表権を持つ会長となりベンチャー企業「Fanimal(ファニマル)」を設立してペットビジネスに参入した。同名サイトでペットの食事や健康情報を掲載し、素材を厳選した犬猫用フードの通販「Fanimal Market」をスタートさせており、2017 年度は売上高10 億円を目標に「数年後の上場を目指す」という。
 
 今後は、ペットサロンの予約サイトの開設やペットのヘルシー食堂の開設、ペット向けの体脂肪計の開発など、今までペット業界にはなかった新しいサービスを提供していく上でのプラットフォーム構築を急ピッチで進めている。
 
 このように谷田氏は、タニタ時代に成功している体脂肪計市場の創造やタニタ食堂というビジネスモデルを、ITと組み合わせてカスタマイズし、ペット業界という新しいマーケットへの移植を試みている。社長には、宿泊予約サイト大手、一休の元取締役の漆原秀一氏を迎えており、プラットフォーム作りは漆原氏、ペット食堂の開業は谷田氏が担うという。これから、二人三脚で新市場にチャレンジしていくその取り組みに注目していきたい。
 
 
 
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