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人事・労務

第55話 賞与の「個別配分」を合理的に考える

「賃金の誤解」

 当期の売上高・付加価値額を予測し、同時に従業員の増減・人件費の現状を把握できれば、利益の増減を根拠とする「業績連動型」賞与の総額を決めることができます。
 
 賞与総額が算定できれば、次は従業員にいくら支給するか、一人ひとりの賞与金額を計算しなければなりません。基本給比例で全員1.5カ月支給と決めれば、総額は予算どおり計算できて、話は簡単です。
 
 しかし「頑張ってくれた社員、貢献度の高かった社員には、より多い金額を賞与として支給し、努力に報いたい」。これは社長の偽らざる気持ちであり、同時に「評価して欲しい」と期待している社員の願望でもあります。年2回、賞与支給を前に勤務成績の評価(成績評価)を実施する目的はそこにあります。
 
 1ヵ月相当額にプラスαで支給額を決める方法もありますが、成績の良し悪しと、月例給与の多い少ないは本来、別の話です。賞与額の半分は基本給比例で決めるとしても、勤務成績を根拠とする成績比例分賞与は必ず設定しなければなりません。
 
 この成績比例分賞与の算定を「過去6ヵ月の貢献度(成績評価)を根拠とする」と定めれば、「役割責任=責任等級」ごとに成績評語SABCDに相応しい合理的な配分が行えるルール(計算式)が必要となります。
 
yatomi55_01.jpg それが評価の結果を点数化する「等級別・成績評語別配分点数表」の仕組みです。全社員の評語別配分点数を確定し、合計点数(上図の場合20,000点)で総額を割って1点単価を確定し、配分額を決定する方法です。1点単価が1,000円で配分点数が170点だとすれば、その社員の成績比例の賞与額は170,000円となります。この方法を採れば、成績に応じた配分額がシンプルに計算でき、基本給額の多い少ないに煩わされることなく成績別賞与支給が可能となります。賃金管理研究所はこの配分方法をスタンダードとしてお薦めしています。

 

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