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社員教育・営業

第152回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方75

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手


前回、「全体研修が出来なくても部署内の簡単な共同作業によるコミュニケーションにつながるような方法」についてお話しました。今回は「社内のスタッフ間のメールでの伝言や確認業務、進捗報告、相談など、やり取りする際のポイントや注意点」についてお話します。

 コロナ禍と言われて約2年が経ちました。この間、各社のリモートへの取り組みも進み、リモート慣れという現状ではないでしょうか。その意味で、今だからこそ見落としてしまっていることがないかどうか、またリモートの経験を積んだ今だからさらに改善することはないかと考える良い時期と思います。「社内のスタッフ間」ということから、ついという甘えが出てしまうと部活動のようなノリになってしまう危険があります。仕事ですから、崩してはいけないラインが確実にあります。仕事の効率や仕事の出来具合のレベルの低下に繋がってしまわないように気をつけましょう。


1伝言


 メールを手段にするので、媒体は文字です。意識をしないと文字の羅列になってしまいます。伝言で大事な『ポイント』は、ビジネスマナーの「報告」と同じく「結果」が先です。経過から時系列に書いてしまうと全容の把握までに時間を要してしまい、効率が悪くなってしまいます。心配りとしての『注意点』は、大事な言葉は色を変えたり線で囲むなど、今まで以上に「相手の視覚に訴えること」を意識なさってください。言い換えると、一瞬で伝えたい文字を見せられるかということです。「伝言A」を伝えるのに、「伝言Aダッシュ」になってしまったら、精度として認められません。ただ、「伝言A」が完了したら、P.S.としてアイコンタクトが取れない代わりに「○○さん、お忙しいところ本当にお世話になります」、「○○さん、お手数ですがよろしくお願いします、助かります」」など必ず相手の苗字を書き加えてください。相手にとって、一回でも多く自分の名前を見るのは嬉しいものです。



2確認業務

 

 チームの作業をお互いがリモートでするとき、特にこの確認作業は重要です。仲間が確認業務を求めているより早く確認業務終了の連絡を入れるための『ポイント』が二つあります。一つ目は業務内容の全体の把握です。全体像が見えていて自分の役割分担を進めると無駄な時間を省くことが出来ます。二つ目は確認する内容を「疑う」ことです。この気持ちがあるとチエックに甘さがでません。見落としてしまうことも起こりません。さらに『注意点』は、朝の段階で相手の一日のスケジュールを把握しておくことです。これはタイミングよくメールの送信をするためです。メールだからと、相手の都合はあまり考えずメールを送るのではなく、確認業務完了のメールがそろそろ来ているかなと相手がメールを開けたら「すでに来ていた」であれば、きっと喜んでもらえます。些細なことかも知れませんが、実は些細な事が仕事をうまく回す原動力になるのです。


3進捗報告 

 

 自分の行動が「分かっている」のは自分だけです。進捗報告の『ポイント』は、「進捗具合は刻々と変化することを理解する」です。そのためこまめな報告が必須です。特に複数の部署が関わるプロジェクトであれば、それぞれの報告は綿密すぎるぐらいで丁度よいです。「分かっている」に寄りかかりすぎると思いもよらないところで災いを招いてしまいます。『注意点』は、例えば「○○さん、またメールでお邪魔します。本日〇度目の進捗報告です」のような一文を添えるだけでも相手の気持ちは「またメールか」ではなく「何度も有難いな」と感じます。

4相談



 相談の場合、相手は先輩や上司の場合が多いでしょう。忙しい方への相談ですから、まずアポントを取ってください。『ポイント』は、相談内容の結論は自分なりに用意して臨みます。これは自分でよく考えることになり、相談時間を少なくするメリットがあります。『注意点』は、相手に「あの件はどうなったの?」と聞かれる前に、結果の報告をします。もし時間を要するようでしたら、中間報告として連絡しましょう。
 かつて電話応対の研修が出始めたころ、書店の棚に並ぶ背表紙に「電話美人」という文字を何度も目にしました。ただいま箇条書きした少しの『ポイント』や『注意点』を加えることで、皆さんはきっと「メール美人」・「メール美男子」になれます。

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