「魅力ある電話応対とは」
◆「クレーム電話は最初が肝心」◆
社員研修の中でも、必ず依頼されるテーマに「クレーム応対」があります。
クレームと、ひと口に言っても、様々な内容があり、一概の対応では済まされません。
今回は、クレーム時の最初の対応について、説明したいと思います。
お客さんと直接、面会している営業マンであっても、電話応対であっても、クレームは、必ず起きてしまうものです。
自分だけが避けて通ることはできません。
特に電話応対時でのクレームをうける場合には、面会時と比べて、お互い相手の顔が見えず、お辞儀など
目に見える動作で気持ちを伝えることができない分、対応が難しいものです。
電話応対でのクレームの応対は上記のように相手の顔が見えない分、最初の応対が肝心です。
あなたの声と対応で、クレームの方向が決まってしまうのです。
では、電話応対時のクレーム対応の基本は、どのようにするべきでしょうか。
好かれる人は、人が困ったときに、親身になって話を聞きます。
クレーム応対でも、同じことが言えるのです。お客様にどのような問題が起きたのかを正確に把握し、
お客様の気持ちを察した誠意を込めた声で応対します。
その時、お詫びの気持ちを込めて、お辞儀も必ず、付け加えましょう。
動作は、声に反映します。
例え、電話で詫びていても、態度が悪ければ、必ず、相手にそれは伝わってしまうのです。
「大変申し訳ございませんでした。○○ということでございますね。」
「この度は大変失礼いたしました。お話いただいたことはよくわかりました。
○○ということでございますね。□□についてもう少しお聞かせいただけませんでしょうか」
必ず気持ちを込めて対応しましょう。相手の名前を呼びかけることも大事です。
「お客様」と呼びかけるよりも「佐藤様」「鈴木様」と相手の名前を呼びかけてから、対応すると、
印象は大きく違ってきます。
よく、指導先の例でも見受けられるのが、クレームをいただいた時の受け手側の「気持ちの誤り」です。
電話でクレームをされた方は、何かしら、あなたの会社に対して不満を持って、電話で伝えてきたのです。
それに対して、「私は悪くない」「私が正しい」という印象を与えるだけの事務的な対応では、必ず大きなクレームに
発展してしまいます。
また、ついお客様に怒鳴られて口ごもってしまったり、なかには感情的になって応対したり…
結果、対応が遅れてクレームを大きくしてしまうこともあります。
クレームの対応が遅れるとお客様の怒りがおさまらずクレームが次のクレームを生み出してしまいます。
だからこそ、最初の応対に全力を尽くさなくてはなりません。
クレームは、対応によって、今以上のお客様になってもらえるチャンスでもあります。
Aというような問題のクレームの時はどうするか、Bの時はどのように対応するか、一人で抱えずに、
先輩や上司の意見を仰ぎ、会社の対応として、どうするか、仕組みをつくっておいてください。
また、いただいたクレームが今後、繰り返されないように、その都度、その都度、対応を付け加え、考えていきましょう。
クレームはお客様のあなたに対する期待でもあるのです。
その期待に応えられる電話応対を心がけていきましょう。