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3分でつかむ!令和女子の消費とトレンド/【第13回】ニューレトロなヴィンテージ古着ブーム

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★グローバルでも伸長が目覚ましい古着市場

 米国スレッドアップの2023年レポートによれば、世界的にも古着市場規模はアパレル市場全体よりも平均3倍の速さで成長しています。2027年までの予測では、市場規模が3,500億ドル(約50兆7500億円、1ドル145円換算)と倍増するとされています。特に米国の市場は2027年には700億ドル(約10兆1500億円)規模に拡大すると見られており、この成長をけん引しているのは「Z世代」だといいます。

世界の中古市場は2027年までに3,500億ドルに

米国の古着市場は2027年に700億ドル(10兆円規模)に 出典:スレッドアップ「Resale Report2023」https://cf-assets-tup.thredup.com/resale_report/2023/thredUP_2023_Resale_Report_FINAL.pdf

★生活価値観の変化から見る、ヴィンテージ古着市場再燃の理由

 物価上昇が続く現代において、メルカリ等のフリマアプリが盛況を見せる中、ヴィンテージ古着ブームの背景には、物価上昇への対応や将来への不安に備えたいといった感情が影響しているかもしれません。

 しかしながら、古着市場の盛り上がりには、消費者の価値観変化も大きく関与しています。では、どのような新しい価値観が、この市場の広がりを推進しているのでしょうか。

❶学校でも必須科目となり、サステナビリティが常識として根付く
 近年の学校教育では、サステナビリティの考えが常識として取り入れられています。特にZ世代は、ファッションに敏感でありながらも環境配慮への意識が高まっています。環境に配慮しない企業やブランドは敬遠する傾向が強まり、新しくつくるものよりも、「今あるものからお宝発掘し(既存アイテムの再利用)」「今あるものを大切に使い続ける」という価値観が強まっています。

❷「ニューレトロ」=古いものを新しく感じ、レトロなものを現代に馴染む形で取り入れる
 「ニューレトロ」というキーワードが浮上してきており、これは「古いものに新しさを感じ、レトロを現代的なスタイルで取り入れる」という意味を持っています。

 このように、古いものそのものを新しく感じるとか、あるいはレトロなものに現代に馴染む形で新しさを取り入れたものなどを語るキーワードが「ニューレトロ」。

 例えば、1970年代から1980年代のレトロな広告がアートとして若年層に受け入れられ、80年代のヒット商品であるルービックキューブがSNSで注目を受け、再び若年層や子どもたちの間で人気が急上昇しています。また、インスタントカメラ「チェキ」は、従来のポラロイド写真の特色を継承しつつ、スマートフォンへのワイヤレス写真転送という新機能を加えてヒットを記録しています。

 この「ニューレトロ」のトレンドは、現代の情報過多によって若い世代の時間感覚が変わったことを示唆しているかもしれません。情報の洪水の中で「新旧」の区別が難しくなっている今、古いものを新たに発見することが「新しい体験」として捉えられ、時空の枠を超えた新しい感覚が生まれてきているのです。

❸ファッションの20年サイクル説と、1990年後半の古着ブームの再来 
 1990年後半の古着ブームが戻ってきているのではないかともいわれています。2000年後半にはファストファッションがブームとなり、トレンドのサイクルが短くなった結果、気に入ってもすぐに古く感じる服が増え、トレンドを追うことへの疲れが生まれました。それが反動となって、トレンドに振り回されずに、丈夫で長く使える古着を求める動きにつながったと考えられます。

 さらに、ファストファッションの大量生産・大量消費モデルは、似たような服の増加を引き起こしました。この現象は、一点物の古着が持つ独自性への関心を高める要因になったと考えられます。古着はコストパフォーマンスに優れており、自分の手持ちの服に1品追加して組み合わせるだけで、個人の個性やセンスを際立たせることができます。これが、古着が再評価され、支持されるようになった背景にあると考えられます。

❹SNSやフリマアプリの普及で、簡単に手に入るものの価値は低下し、レアなものの争奪戦欲求には拍車がかかっている 
 SNSやフリマアプリの普及により、さまざまな欲しいものが手軽に手に入るようになりました。その結果、手に入りやすいものの価値が相対的に低下しています。一方でレアなアイテムに関しては、多くの人々が争奪戦を繰り広げるようになりました。欲しいものがあれば、行列に並ぶことさえ厭わない人々が増えているのです。

 特に、ヴィンテージ古着は一点物で、それを見つけることは宝探しのような楽しさがあります。Instagramを通じてレアアイテムの情報や知識を得つつ、購入する文化が浸透してきています。このような動向は、1990年代の古着ブーム時には見受けられなかったもので、現代の特有の傾向と言えるでしょう。 次のページ大衆が虜になるヴィンテージ古着の魅力

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