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後継者

第41回 あなたのお子さんは生き延びられますか?

欧米資産家に学ぶ二世教育

「子どもとお金の話を考えてみようーグローバル時代にはばたく子どもの育て方」、今回上梓した本のタイトルである。生活力ワークブックが具えられている。これは画期的アイディアと自画自賛している。四章からなりその内容は第一章 きちんと日常生活ができるようにしよう、第二章  夢を叶えよう!実践&イメージトレーニング、第三章  社会を知ろう!仕事の話、昔の話、海外の話、第四章 事前に話し合って、リスクに立ち向かおうである。イラストをみながら「家のもったいないを探してみよう」「お父さんに仕事インタビューをしよう」「誕生日パーティーを計画しよう」「未来年表を作ろう!」などのプロジェクトにチャレンジすることで生活力アップを図り、「こんな人を採用したい」と唸らせるような社会人に育てることを目している。ご両親へのアドバイスも付け加えた。

国際比較調査によれば「日本の子どもは生活力が弱い」という評価が下されている。「勉強だけしていればいい」と親が全面的に面倒をみてしまい、子どもの家事参加を促さないことが関係していると思う。身の回りのことができない、食事作りができないなどに限らず、逆境にあっても挫けず前に進む「サバイバル力、生命力」そのものの衰えが心配される昨今である。ワークブックはこうした状況を意識して作成した。

本文においてはグローバル時代にはばたける社会人育成の基礎となるお金教育、生活力教育をイラストとともに解説している。積極性・協調性に富み、生活力豊かで、グローバルに物事を考えられ、時代感覚を備え、自己肯定感に裏打ちされた粘り強い社会人を育てるためのお金教育、生活力教育についてボランティア活動を含め幅広く言及している。対象は小学生であるが、基本は、幼児、中高生、大人であろうとみな同じである。

本文とワークブックに加え、「生活帳」がセットとなっている。生活帳は小遣い帳と手伝いの実績、今月おもしろかったことなどを書きしるすようにした、はいわば小型版日記帳であり、成長記録ともなるものである。ずっと継続して記録しまとめてみてはどうだろうか。親になったとき何よりの参考書となってくれるに違いない。

東日本大震災を経て日本国自体の生き残り策が模索される折、どんな時代であろうと、どんな状況にあろうと生き残れる子育てが今以上に求められているときはないと痛感している。

ファイナンシャルアドバイザー

榊原節子 

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