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人間学・古典

第二十四話 「部下の教育」

中国哲学に学ぶ 不況は会社守成の好機

※本コラムは2000年代に井原隆一氏が書き下ろした「不況は会社守成の好機」全41話のコラムを再連載するものです。



経営者にとって「部下の教育」を怠ることは事業の成長にブレーキをかけていることに等しい。

このことについて後漢書は“身を以て教うるものは従い、言を以て教うるものはあらそう”とある。

即ち、自分自身の行動によって部下を教えれば部下は素直に従うが、言葉によって教えようとすれば、相手に反抗して争いになる”とある。

私はある会社に関係した時、歌を忘れたカナリヤならぬ、礼を忘れた社員集団、これを改めるために、だれこれの区別なく社長に対するのと同じ挨拶をし、ルーズな出退勤を改めるため、出勤時間を一時間早くして、これを改め、ひた隠しにしていた不良在庫を発掘するため、埃をかぶって倉庫掃除をしたこともあった。どうみても上場会社の副社長のやることではなさそうである。

これは、銀行時代のこと。私は経理、総務、企画、人事をいずれも一年で通過し、取締役になった。
一年で懸案事項等すべて終えてしまったからだ。

そのやり方を担当者に一回命じて作業にかからないときは、自分で命じた仕事をやってしまったからだ。

私が新たな部へ転属すると社員たちは“井原部長がくると忙しくなる”と言っていたが、私は別に余計な仕事を持ち込んだことはなかったが、部下はそう感じたらしい。

こういう習慣は家庭でも同じで一旦頼んでやってくれなければ自分で片付けてしまう。

人はよく、せっかちだ、性悪男などと言っているが、人間急がなくともよいことはあの世へ転出だけでよいのである。

 

 ※栗山英樹氏から、本コラム井原隆一氏の「人の用い方」書籍と、井原隆一「人の用い方セミナー」収録講演CD版・デジタル版を推薦いただきました!

 監督の仕事は、選手の心を動かし、勝利の高みに導くことです。人をいかに用いて、信頼感を高めるか―――
その答えを求めて、私は井原さんの「人の用い方」のCDを5年間、毎日球場までの往復2時間、車の中で聴き、本をカバンに忍ばせていました。選手は勝利のために厳しい練習をしているわけですから、私は素振りの代わりが勉強だと思っています。

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