「魅力ある電話応対とは」
◆「脱・学生ことば」◆
新人シーズンになりますと、「若者・学生ことば」をテーマに、月刊誌から取材をよく受けます。
「学生と社会人の差は何ですか」と聞かれたときに皆さんでしたら、何と答えるでしょうか。
学生と社会人の電話応対の差から考えてみましょう。
学生も社会人のどちらも若者らしく明るく元気に電話応対しているはずです。
しかし、先輩社員と比べると実務経験の差から社会人一年生の社員の場合は、どうしてもドギマギ感が抜けません。
あがっていることも手伝って、口の開閉の仕方が自信なく、小さくなってしまうのです。
ですから、声が出ていても透る声までには行きません。
また語尾も思い切り、かわいらしく伸ばしてしまいます。
例えば…
「おはようございますABC会社です」(ございます)
「おはようございまーす。ABC会社でございまーす」
と、なってしまうのです。
これは、応対をする以上、「会社の声」、「会社の顔」になるのですから、徹底的に意識レベルを上げ、
良い言い方ができるまで習慣化しなければなりません。習慣化のためには、どうするべきか。
それは、恐がらずに何度も電話にでて、応対をすることが大事です。
その際、先輩社員の方も新しい仲間のサポートをしてあげることも忘れてはいけません。
しっかり基礎を教え、反復させるのです。
結果としてお客様の対応を身体で覚え、また一人の会社の顔となるのです。
上手な人は、すぐに上手になったわけではありません。
必ず自分なりの努力と工夫をしているのが現実です。
先日、電話応対の上手な、27歳の出版社の女性と話すチャンスがありました。
「電話応対が、上手ですね。うまくなるには、どのようなことを心がけているのですか」と尋ねたところ、
「そうですね。毎朝かかさず朝礼で発声練習をしています」とのことでした。
電話応対が上手な人であっても、今でもかかさず努力をしています。
その積み重ねが電話応対の現場に生きているのです。
最後に、今年入社される社員の皆さんに…。
ビジネス電話応対は、組織の代表と心して応対してください。
きっと、あなたでなければならない“個性”あふれる思い、応対ができるはずです。
真剣に仕事をしている姿は、声まですばらしくなるのです。どうか、頑張ってください。