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- 第158回 『聴き上手は、思い遣り上手』
《聴く》ことについての調査結果をみた。
それによると、
(1)人は、聴く能力の4分の1しか使っていない
(2)記憶力は、10分の1しか働かせていない
(3)聴いたことは、8時間以内に半分以上を忘れてしまう
(4)アトで何か思い出すきっかけがなければ、
聴いたことの95%は、すっかり忘れてしまあう
(5)自分では、そんなにわっすれっぽいとは思っていない
ということだった。
また、《時間面》からみると、
(1)管理職は、1日のうち4時間近くは話を聴くことで費やされる
(2)耳に入るのは、正味2時間分である
(3)ちゃんと聴いているのは、1時間分である
(4)理解するのは、30分分である
(5)信ずるのは、たかだか15分分である
(6)覚えているのは、8分間以下である
以上が、不通の人の《聴く》という実態だそうである。
考えてみると世の中、話し上手といわれる人は多いが、
聴き上手というのは意外と少ない。
ところが、他人に好かれる人というのは「聴き上手」な人が多い。
自分の知っていることというのは、なかなか自分の中にしまっておけないものだが、
会話を楽しむためには、各々が聴き上手であろうと努力する必要があるだろう。
「聴き上手」ということは、言葉を換えていえば言えば「思い遣り」のことである。
思い遣りというのは、何も道徳のカテゴリーに入る徳目ではなく、
私は基本的には、想像力の問題だと思っている。
相手の立場に立ってみる、その想像力があるかどうか・・・。
いつもいつも、自分のこと(自分の知っていることも含めて)を
口に出すなというつもりは毛頭ないが、
会話を有意義に、かつ、楽しむには、相手に花を持たせ、自分も持たせてもらう。
それでこそ、言葉は生きてくるのだと思う。
この話、心で《聴いて》いただけたであろうか。