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マネジメント

第40回 『本番に強い人』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

これからのリーダーには、創造性が求められるようになる。
時代は、過去のデータ予測を超えた動き方をしており、かつて日本経済発展の立役者として
世界に鳴り響いた“カイゼン(改善)”程度では、とても追いつける程度のものではない。

新製品の開発、新サービスの考案、新規市場の開拓などにしても、新しい発想からのそれが求められているからだ。
その創造性を高める前提条件は何かといえば、誰にでも創造性は備わっていることを認識し、
創造性を高める訓練をする以外に道はない。


アルキメデスは溢れるお湯を見て浮力の原理を発見した。
ニュートンも、リンゴの落下から万有引力の法則を生み出した。
空気タ イヤの発明者であるダンロップは獣医であったが、公園を散歩中、
転がってきたサッカーボールを蹴り返した時に“自転車に使える”とひらめいたという。

これらの事例をもってして、ひらめきや創造性は、偉人・天才のみに与えられた才能であると悲観的に考えることはない。
かのエジソンにしても、“成功は1%の才能と、99%の努力の結果だ”といっている。

そもその、彼ら偉人・天才にしても、四六時中ずうっと浮力や引力について考えていたのではない。
以外にも日常の雑事に追われていたり、頭に中を空にして散歩などに時間を使うことも多かった。
そんな中で、タイミングよく頭が働くように訓練をしていたからこそ、ひらめいたり創造性を発揮することができたのだ。


「本番に強い人」というのはいる。
たとえば、普段はどうというところも無いのだが、会議の時に良いアイデアを出したり、
何か問題が起こったときに打開策をひねり出すタイプのビジネスマンも存在する。

だが彼らにしても、ビジネスマン生活をしていて、睡眠時間を除いたすべての時間、考えに考え抜くなどということはありえな い。
あらかじめ生活の時間帯、たとえば、会議なら会議に合わせて、タイミングよく頭にタイムスイッチがかかる訓練をしているから、
アイデアが出るといってい いだろう。

タイミングよく頭を働かせるためのポイントは、自己暗示の強化と、強い使命感を持つことにある。


こういった話にはソッポを向く向きもあるが、自己暗示の効果について、多くの人が言及していることを素直に受け取りたい。

   “会議の時は、俺はいいアイデアが出るんだ”
   “ピンチになればなるほど、アイデアを生み出すことができる”

と、暗示をかけるだけで、案外新しいアイデアは出るようになるものだ。

「火事場の馬鹿力」という言葉もあるように、人は追いつめられると普段できないことでも可能にしてしまう。
明日にも倒産という時に、起死回生の策を放つ経営者の例など、枚挙にいとまがない。
“家を守ろう。会社を守ろう”という強い使命感がそれを可能ならしめているのだ。


仕事への強い使命感、担当部署に対する強い使命感・責任感は、アイデアを生み出す種子なのである。



新  将命     

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