menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

マネジメント

第39回 『スタッフ部門の心構え』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

スタッフの人員は“少なければ少ない方がいい(精鋭組織)”という考え方がある。
原則的には大賛成だが、これも程度の問題だ。

もちろん贅沢にスタッフを抱えればいいというものではないが、
質の良いスタッフであるならば、ある程度の予備軍の要素は、持てるならば持った方がいい。
なぜなら、何かトラブルが起こった時のために次のスタッフ・マネージャー候補の幅を広げることができ、
健全な競争を内部につくることができるようになる からだ。

加えて、スタッフの立場に立つ人へ「提案」を3つ。

(1)
とかく忘れがちになる点だが、スタッフ部門が常に念頭に置かなくてはならないのは、自分にとっての社内における
「お客様」、つまり“サービスを提供すべ き相手は誰か”ということである。それを忘れると、会社本来の目標・方針から
離れた志向や行動をする結果になってしまう。

(2)
スタッフ部門の人で、時々“ラインに対する命令権が無いこと”を理由に、欲求不満的な弁を漏らす人がいるが、
スタッフとは“直接の指示・命令権が無いに もかかわらずラインに影響を与える必要がある”のである。
したがって、スタッフの持たねばならない力は、論理性に基づいた説明力・説得力なのだ。

それだけに、スタッフであることは「説明力」を養うのによい機会でもある。
命令権なしに人を説得し動かすことができれば、権限があった時には、もっと人を動かすことができるはずである。
それゆえ、識見がない立場を嘆かず、むしろ「説得力」涵養のチャンスとばかりに積極利用するのが、賢明な態度であろう。

(3)
さらに、スタッフからみると、ラインは時折、「無理解・無計画・横暴・理不尽」に思われることをやる場合もあるが、それに
対して「論理性」という中味を 「人間性」というオブラートに包んで、こちらの考えを売り込むという能力を養う機会でもある。

いってみれば、女房が亭主から横車を押されたり、多少の無茶をいわれても、朝から晩まで汗水流して月給を稼いでくれる
ならば少々のコトは仕方ないとばか りに、結果的に巧く亭主を動かしてしまう操縦法にも似ている。


あわせて、ラインとスタッフは仕事の持ち分の分担の問題である。
それ以上でもそれ以下でもない。
“どちらが上位、どちらが偉いの…”という、小学校低学年的な議論だけはやめたいものである。



新  将命     

第38回 『事実と誤解』前のページ

第40回 『本番に強い人』次のページ

関連セミナー・商品

  1. 社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

    音声・映像

    社長が知るべき「人間学と経営」セミナー収録

  2. 会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

    音声・映像

    会社と社長個人の5大リスク対策セミナー収録

  3. ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

    音声・映像

    ジャパネットたかた創業者「高田 明の経営法」セミナー収録

関連記事

  1. 第132回 『人は見かけで判断する』

  2. 第10回 ”ダメ社員・問題児”への対処法

  3. 第187回『インセンティブの本質を見失ってはいけない』

最新の経営コラム

  1. #10 一流の〈話の構成力〉-あの人は話が長いと言われない方法-

  2. 第57回 子を易(か)えてこれを教(おし)う

  3. 第221話 令和7年の税制改正

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. キーワード

    第72回 リモート海外視察レポート
  2. マネジメント

    第73回 「伸び悩み」を感じたらどうすればよいか?
  3. サービス

    61軒目 「京都名物”筍のフルコース”」
  4. 税務・会計

    第75号 BS「格言」 其の二十四(1)
  5. 社員教育・営業

    第25講 カスタマーハランスメント対策の実務策⑫
keyboard_arrow_up