今回は『マンションは「投資」には向かない時代である。』というお話を致します。
何故、マンションは「投資」に向かないかを詳細に御説明致します。
余程の希少価値の高い立地で例えば、千代田区では三番町や麹町、港区では青山や麻布、渋谷区では松涛であれば
あまり値落ちはしませんが、その他の地域はまずマンション購入後1年目で10%から20%資産価値が落ちています。
そして2年目からは毎年4%から6%も資産価値が落ちています。
この様な状況下では「投資目的」でマンションを購入される方が激減しています。
そして、もし「投資目的」でマンション購入を「キャッシュ」でしても利回りは4%も行きません。
例えば、年間賃料収入80万円、物件価格(積算価格)2000万円の場合、表面利回り4%ですが、賃料収入から毎月の
管理費、修繕積立金や土地及び建物の固定資産税を引きますと手取りの収入はもっと下がり、利回りは4%以下になります。
更に追い討ちをかけるが如く資産価値の毎年の目減りが大きいのです。
2000万円で購入した物件が1年経過しましたら約1700万円の価値しかないのです。5年経ちましたら約1300万円弱の
資産価値になってしまうのです。
特に新築の「ワンルーム」マンションは「不動産投資の専門家」も手を出さない方が良いと言っています。
ですので、この時期に「ワンルーム」の投資用マンションを企画して分譲するのは自殺行為です。
ほとんどの住戸が売れ残るでしょう…。
ある、超大手不動産業界の方は、「当分、投資用マンションの事業化は避ける。」と言っています。そして、我国の経済が
良くなるまでは「実需向け」の分譲マンションの事業化に特化するとも言っています。
一昨年、昨年と「倒産」したデベは、ほとんど「投資用マンション」をメインにしていた中堅ディベロッパーです。
私のこのコラムを御読みくださっているディベロッパーの方々、当分は最寄駅より徒歩10分未満の土地に「実需向け」
マンションを手堅く事業化していれば安全です。
尚、「住いサーフィン」というサイトを運営しているアトラクターズ・ラボの沖社長が「新築ワンルームは大損する理由」を3回に
わたって書いていますので読まれる事をお奨め致します。URLを下記に記しました。
http://a-lab.cocolog-nifty.com/blog1/2010/03/post-37e4.html
http://a-lab.cocolog-nifty.com/blog1/2010/03/post-0458.html
http://a-lab.cocolog-nifty.com/blog1/2010/03/post-89c0.html
上記のコラムの最後には「要するに、新築の投資用マンションには絶対に手を出さないことです。」と締め括っています。
次回からは、具体的に「これから企業(ディベ等)はどうしていくべきか…。 」を私の現在の経験を基にお話致します。
以上
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碓井民朗