待ち合わせ場所を決めるのは、けっこう難しいですね。両者が知らなければそこに行けませんから。なので、駅に有名な待ち合わせ場所があると助かります。というわけで、今回は、おすすめの待ち合わせ場所を撮ってきました。最初の写真が新大阪駅の千成り瓢箪(せんなりびょうたん) 、次が、東京駅「銀の鈴 」です。
さて、先回から「ナゼ改善が必要か?」という話を始めました。今回は2番目の「工場の中に変えられないものはないから」についてお話しします。
1. 世の中の変化は止まらないから。
2. 工場の中に変えられないものはないから。
3. 人を育てるから。
4. 経営を支えるから。
私が現場で工場のみなさんと一緒に改善活動をしている時に、ちょっと大きなことを提案すると、即座に「それは無理ですよ」と反応する人がいます。けっこう多いです。
例えば、すごく大きい機械を移動しようと提案すると、その機械がとても大きいという理由で「できない」と考えてしまうようです。
いくら大きいといっても、工場内で小さく生まれて大きく育ったわけではなく、以前に外から搬入されたものですから、日程的とか物理的にあるいは金銭的に大変ということはもちろんありますが、できないということではありません。
自然を相手にしている場合は変えられないことはあるかもしれませんが、工場であればそれは少し前には更地であったところから始まるのですから変えられないものはないはずです。
しかし入社前からそうなっていたというと、確かにその人にとっては生まれた時からの原風景みたいなものですから変えられないと思ってしまう気持ちも分かります。
7つのムダの中の「運搬のムダ」を説明する時によく使う例ですが、北海道で取れたシャケを九州に運び、そのお礼に九州で取れたフグを北海道に運ぶという時に運搬は必要です。方法はいろいろあると思いますが、北海道~九州間の距離は変わりません。
しかし工場内の運搬距離は変えられます。工程間の運搬距離は前工程の最後と次工程の最初がつながっていればゼロになります。あるいは、タイミングがずれているための仮置きにより発生する運搬距離も同期化すればゼロになります。
このように考えた時に、最初からできないと諦めて改善のチャンスを放棄してしまうのはあまりにももったいないと思います。
「できない」とは言ってもそれは、
・一人ではできない。
・今すぐにはできない。
・完全にはできない。
といったことであり、要はチエを使えばできるということなのです。
さて、そこで工場の中にあるものはすべて変えることができるという認識に立って改めて現場を見てみましょう。「一人で今すぐ全部」と言われて無理だと思ったことも、「みんなで計画的にちょっとずつ」と考えればできますよね。
そしてできると分かれば改善に着手です。今日の一歩は小さくても継続するととても大きな距離になります。私が現場で掲げるモットーは「みんなでずっと」です。
そしてすべてを変えられると分かった時に、すべてを変える一番いい手段はやはり改善なのです。工場は毎日休むことなく出荷をしていますから、その中で変化を起こそうとすると外部の人に頼めるところはかなり限られています。
やはり、みんなで全体の制約条件を共有化して助け合いをしながらコツコツ進める方法が一番です。出来ることはすべて実行して、自分たちでできないところだけは外部に頼むということが費用的にも時間的にも最もいい結果を生み出せることになるのです。
これが私が改善が必要だと考える2つ目の理由です。
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