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第18回 「良い企業は「ファミリー」と「公私混同」がキーワード!?」

継続経営 百話百行

7月は、アメリカ視察に10数人の経営者と行ってきました。今回は、ボストン、ダラス、ニューヨーク。最近、グローバル人材と言われますが、真のグローバル人材とは、英語を知っていることでも、留学経験があるだけではなく、他国の文化・歴史を知り、受け入れることから始まるとの考えの基、今回は、独立記念日を挟んで、独立記念を宣告し、アメリカで最も人気のあったとされる大統領ケネディの生まれた都市ボストンと、ケネディが亡くなった場所ダラスを訪れると言う形になり、今までより一層自国以外を考えるきっかけになりました。

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(ボストンの町並み)
 
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(ケネディが暗殺された場所)
 

アメリカで今回、学べたことは、
良い会社のキーワードは 「ファミリー」と「公私混同」でした。

数多くの企業を見て回ってきました。その中でもやっぱり良い会社だな~と、思った企業をピックアップして、書きたいと思います。

●40年間航空業界で唯一赤字になったことがない「サウスウエスト航空」
●坪売上世界NO1でギネスブック掲載の「スチューレオナード」
●アメリカで最も認知度のあるオーガニックスーパー「ホールフーズマーケット」
●15年アメリカで最も働きたい企業に入り続けている「ウエッグマンズ」
などなど

良い会社とは、収益が出ていて、それを従業員、お客様に還元している。従業員、お客様が心底良い会社だと思っている会社のようです。

例えば

■ポイント1 「働くための安心感」

人は、生きていくために安心感があるからこそ、チャレンジしたり、がんばれたり出来るようです。だからこそ、企業は、衣食住の食住と、移動の自由があると、安心感が芽生えるようです。

ホールフーズマーケットでインタビューをしたときには、

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(店員と視察参加者)

家族がフロリダからボストンに仕事の関係で引っ越さないといけない時に会社に伺いを立てたら、転勤させてくれた。(移動の自由)

スターバックスも、多店舗展開のスピードが、他の会社と比べて速かったのは、従業員に医療保険をつけたから、無保険者が15.6%(2012年)いる米国では、保険をつけてくれることが、大きな福利厚生になって、人が集まってきたようです。

サウスウエスト航空は、無料の航空券を家族まで提供しています。実際にカウンターでインタビューをしているときに、「無料航空券発行して」と、発券してもらい搭乗されてました。

事前予約や、誰かの許可を取るなどの面倒なことはなく、社員証だけで良いそうです。

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(乗り継ぎカウンターにて、社員証見せて、発券をお願いしているところ時間にして5分だった)

今回とにかく勉強になったのは、良い会社とは「組織のための人ではなく、人のための組織である」ということを、実践しているところがある。ということでした。

そして、サウスウエスト航空の方の言葉が印象でした。

筆者「なぜ、そこまでやるの?」
サウスウエスト航空の人「家族だったら当然でしょ」

従業員、家族をお客様とみなしなさいというポリシーのもと、判断をされているそうです。だから、従業員が困っていれば、家族だったら手伝うでしょということ。お客様でも、家族だったらここまではするなと言う判断。実際、乗った機内で、移動で乗り合わせたパイロットの方が、お菓子を自主的に配り始めた。

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この人に話を聞いてみると、れっきとしたパイロット。
移動のために乗った飛行機だが、フライト時間が短い路線でスタッフが大変なのを知っているので、お客様にピーナッツを配るのを手伝っているという。非番なのにもかかわらずやっています。
 

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「相手を思いやる」これが、家族主義を作り出している。また、この考え方が、アメリカ一番のサービスだと言われる所以なのでしょう。

ここの会社はどうしてこんなことができるのか?やってあげる人も、やって良いかな?と、気を遣います。ましてや、セクショナリズムが日本より強いアメリカです。通常は、他の職種の人や非番の人が手を出すと、職を奪ったと言われかねない国です。それが、このような思いやりの文化できあがっているのがすごいです。

実は、この会社には「Walk a mile  in my shoes」というイベントがあるそうです。これは、元々の意味は、「あなたの立場で考えて」ということだそうですが、サウスウエスト航空では、休みの日や、時間外で他部署を経験しようというのがあるそうです。

もちろん、有資格のもの(パイロット、CA)は出来ないそうですが、客室乗務員が、荷物係を経験したり、チケットカウンターを経験したり出来るそうです。そして、強制ではなく、休みの日や、時間外にもかかわらず、80%の人がこのプログラムに参加しているそうです。すごい会社です。

たくさん接して、たくさんインタビューさせてもらうとその中でキーワードになるものが出てきました。それは、創業者である、トップのハーバート・ケレハー(Herbert D. Kelleher)さん自身がそういう方で誰に聞いても、彼を尊敬し、彼の優しさに接しているようなのです。

ケレハーはリーダーシップについて「部下のために一生懸命働くサーバント(召使い)」と表現し、常に朝7時には出社し、「どうでもいい会議に出るくらいなら社員たちと会うほうがいい」と公言してたそうです。

1997年当時の同社客室乗員部長は「ハードワーカーという点では彼の右に出る者は社内にはいない」と言い、空港ゲートで床が固いという社員の声を受けて敷物を自分でウォルマートに行って買ってきたり、午前3時に突然現れて機内清掃の手伝いをした。自社機に乗っている時にも客室乗務員を手伝い、他の乗客にピーナッツや飲み物を配っていた。「社長がそこまでしなくてもいいのではないか」という声もあったが、ケレハーはこれに対して「それで社員がやる気をなくさずに済むならお安い御用だ」と語っている。(Wikipediaより)

トップ自ら率先し、この人はウソ偽りなく、優しいとわかるのが一番会社の雰囲気を出しているようです。

■ポイント2 「何をがんばるのか?」

■ポイント3 「環境とは、仕事場+雰囲気」

これらは次回、書かせていただきます。次回に続きます!!


 
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